ボードゲームのインストについて
ボードゲーム会を開くとき、主催者やボードゲームの持ち主にゲームのインストの役割がついてまわります。
そこで説明書を広げて最初っから読み上げるのは非常に恰好悪く、参加者にも伝わりにくいです。最悪ゲームの印象も悪くなる場合もあり得ます。
なので私は概要や全体の流れがイメージしやすくなるようにインスト用の資料をあらかじめ用意するようにしています。
今日は自分なりのインスト資料を作るときに気を付けている事を書きたいと思います。
インスト資料の構成
- テーマの概要
- 勝利条件
- コンポーネントと手番
上記の3つの順番で説明することが多いです。
これは参加者のメンタルモデルを意識して、イメージがしやすい抽象的な情報から始めて、具体的な情報にシフトするようにしています。
また参加者には最初にイメージを抱くことで、次の情報を事前に推測しやすくなります。
1.テーマの概要
これは『パンデミック』を例にあげると「世界に蔓延したウィルスに対するワクチンを作って世界を救うゲームです。」といった感じで、世界観や物語的なテーマを説明します。
テーマを知ることで参加者は自分なりのゲームのイメージの土壌ができ、次の勝利条件も理解がしやすくなります。
また厄介なのが海外のゲームによく見られる”テーマはあるのだけれどゲームのシステムとテーマが合致していない”ものです。
これはアブストラクト同様に省くか、さらっと一言で済ます場合が多いです。
(例:ケルトなど)
2.勝利条件
勝利条件の説明は”1.テーマの概要”と一緒に説明ができてしまうこともあります。
同様にパンデミックを例にすると「同じ色の手札を5枚集めて基地に行くことでワクチンを作ることができ、ワクチンを4つ作ることで勝利となります。」といった感じです。
ただし勝利条件を説明するためにコンポーネントの説明が必要な場合も多くありますが、「カードを集めるための条件は後程あらためて説明します。」などと仕切り直しを宣言してしまえばよいと思います。
参加者が勝利条件すなわちゴールを理解していれば、この後の複雑なコンポーネントや手番の説明も推測が働き、理解がスムーズになります。
3.コンポーネントと手番
さてここまでで参加者はテーマを知ることで”世界観”をイメージでき、勝利条件を知ることで”ゴール”が見えました。
これで参加者の理解の土壌ができたので、ようやく複雑で細かいコンポーネントと手番の説明に移ります。
ここの説明が一番難しいです。またやるゲームによっても何から説明すればいいかが変わってきます。
今までの経験上、手番よりもまずは”よく使用するコンポーネント”から説明すると、理解を得やすかったです。
だいたい下記の流れで説明します。
3-1:よく使用するコンポーネント(ボード>トークン>カードの順番)
3-2:手番で行える行動
3-3:行動説明の中で利用頻度の低いコンポーネントを説明
手番の説明は山札をめくったりダイスを振ったり、実際にプレイしながらやると理解しやすいです。
この説明が終わるとインストも終了です。
最後に
インストで重要なのは”全部を説明しない事”です。
事細かに説明をして冗長になるよりも、シンプルに概要だけ理解してもらった細かいことは、遊びながら理解できれば良いと思います。