なゆひにボドゲ雑記

ボードゲームについてのあれこれの雑記です。

センチュリー スパイスロード 感想

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プレイヤーは商人となり巨万の富と名声を求めて4種類のスパイスを取引します。

説明書が1枚な事からもわかるシンプルなルールながら、色々と悩ましいジレンマが楽しい奥深いゲームです。

最初にTwitterのタイムラインで盛り上がっていて面白そうだったので、早速買ってみたらこれが大当たり!これとても面白いです!

ゲームの概要

人数:2~5名

時間:30分~45分

メカニクス:拡大再生産/デッキ構築

準備


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場には4種類のスパイス『黄(ターメリック)』『赤(サフラン)』『緑(カルダモン)』『茶(シナモン)』を付属の皿に盛ります。

勝利点カードの山から5枚とり山札の左に並べます。

同様に商人カードの山から6枚とり山札の左に並べます。

勝利点カードの一番左のカードの脇に金貨の山を、その右のカードの脇に銀貨の山を置きます。

後は各プレイヤーにスパイストークンを置くキャラバンカードとプレイする順番に応じた初期スパイストークン、初期商人カード(2枚)を配って準備完了です。

※注意:説明書の初期スパイストークンの配布数にエラッタがあります。
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正しくは、4番目と5番目のプレイヤーの初期スパイスは『黄色3個と赤色1個』です。

勝敗

誰かが勝利カードを規定数(プレイ人数による:2~3人=6枚/4~5人=5枚)になったらそのラウンドで終了です。

※ラウンドが終わるまでは続けます。

ルール

スタートプレイヤーから順番に4種類のアクションから一つ選んで行います。

A:商人カードのプレイ

手札から商人カードを1枚場に出します。出された商人カードの効果を解決します。

商人カードの効果はカードの左上に書かれており3種類に分かれます。
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画像:左から『スパイスカード』『トレードカード』『アップグレードカード』

1:スパイスカード

スパイスのみが書かれたカードです。書かれた色のトークンを獲得します。獲得したトークンはキャラバンカードの上に置きます。

ちなみにキャラバンカードの上にはスパイストークンを10個まで置くことが出来ます。10個以上入手した場合は任意のトークンを選んで10個になるようにお皿に戻します。

2:アップグレードカード

グレーのトークンに上向きの矢印の書かれたものがアップグレードカードです。

書かれたトークンの数だけ、スパイスのトークンを『黄→赤→緑→茶』の順位でアップグレードをすることが出来ます。

例えば2個アップグレードできる場合、2つをアップグレードしても良いし、1個を2回アップグレードしても良いです。

3:トレードカード

トークンから下向きのの矢印の先にさらにトークンが書かれたカードです。

上に書かれたトークンを矢印の下のトークンに交換することが出来ます。

 B:商人カードを獲得する

場に出ている商人カードから1枚獲得することができます。

獲得する商人カードがどれだけ山札から離れているかで獲得コストが変わります。

山札から一番遠い商人カードはコスト無しで獲得できますが、山札に近づくにつれ獲得コストとしてスパイストークンが1つづつ必要となります。

獲得コストで支払うトークンは、山札から一番遠い商人カードから獲得するカードの手前のカードまで1つづつ置いていきます。

なお、商人カードの上に置かれたトークンは、その商人カードを獲得する際に一緒に貰えます。
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※画像:左から3枚目を取るため、左2枚に1つずつトークンを置いた例

C:休息する

自分がプレイした全ての商人カードを手札に戻します。

D:勝利点カードを獲得する

必要なコストを支払って勝利点カードを獲得します。

山札から一番離れた勝利点カードを獲得する際は脇にある金貨も一枚獲得します。

その右となりの勝利点カードを獲得する際は、同様に銀貨を一枚獲得します。

ゲームデザインについて

拡大再生産とデッキ構築が主なメカニクスです。

特に目新しいものはありませんが、4種類のトークンと商人カードだけで、デッキのコンボを構築させ、拡大再生産を回させるのは凄いですね!

最低限のコンポーネントを工夫して最大限に使う、とても参考になる良いゲームです。

まとめ

評価:A

これは説明も簡単、初心者でも簡単に遊べながら玄人でも楽しめるとても汎用性の高いゲームですね。プレイ時間も30分程度で1ゲームができるので、ついつい2,3回と続けてやってしまいます。

商人カードのコンボが上手く組めると面白いぐらい、どんどんスパイスが集まってくると、アドレナリンがでてきて楽しくなってきます。ゲームとしては小さめな箱なのにプレイした満足感は大箱級です!!

しいて問題点をあげるとするならば、他プレイヤーとの絡みが少ないことでしょうか。私は他のプレイヤーからの干渉を気にせずに自分のプレイに集中できるから、むしろ良い点だと思っています。

あと、よくできているけれども特に目新しいことが無い点ですかね。

とにかくこのゲームよくできているし、汎用性も高いのでおすすめです!!!!!

mythe 感想

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プレイヤーはネズミの勇者となり、竜魔王にさらわれた姫を取り返すすごろくです。

絵本のような柔らかいイラストと飛び出す本のような遊び心のあるボードがとても目を引きます。

ゲームの概要

人数:2~5人

時間:20分

ダイスは振らず、他のプレイヤーの手札から引いたカードの出目の合計を経験値として得られ、経験値を消費してコマを進めます。

カードは好きなだけ引くことが出来ますが、ドクロの書かれたカードを引いてしまうと今まで得た経験値を失い終了となってしまうため、欲張らないように注意しましょう。

引き終わったカードは、手札と合わせて好きなように再分配します。自分で持ってても良いし、カードをみて好きなようにプレイヤーに渡しても良いです。

得た経験値を消費してマスを進めますが、マスごとに必要とする経験値が異なります。

進む先のマスに既に他のプレイヤーのコマが居たら、その次のマスまで進めることが出来ます。

コマを進めた、もしくはドクロカードを引いてしまったら、引いたカードに手札を加えて再分配します(上級ルールでは引いたカードのみ再分配します)。配る際はカードをみて好きなプレイヤーに好きなカードを配ります。誰にも配らず自分で持っていても大丈夫です。

ゴールの竜魔王のマスには、手札から″伝説のアイテム″のカードを出して宣言する必要があります。宣言後、無事に必要な経験値を得て竜魔王のマスに進めたら勝者となります。

ゲームデザインついて

ダイスを振らずにカードで代用するのは、無限の可能性がありますね!ダイスを無くすことでコストカットにもなります。

またすごろく版のマス目にポッチをつける事で、少ないマス目でもボリュームを出すのもとても良いアイデアです。

進んだ先に他のプレイヤーのコマが居たら次のマスまで進めるのは、後半プレイヤーの救済になっています。

シンプルながら独特かつメカニクスが組み込まれた深いゲームですね!

まとめ

評価:B

これは人を選ぶかもしれません。

アートデザインから一見子供向けのようですが、心理戦の側面が強いため、子供を含めたプレイだと駆け引きよりもただの運ゲームになってしまう可能性がありそうかと。

でもこれは知った上で、これでも10文楽しめるので良いかと思います。

大人同士のプレイはマスが少ないからか、すごろくの駆け引きもなく直ぐに終わってしまいましたが、ゴール直前のだんご状態から誰がどのカードを持っているか、自分の手札を騙せるかの心理戦がとても楽しかったです。

個人的に物足りなさも感じるため汎用性は薄さからこの評価ですが、コンポーネントの質の高さから手元には置いておきたい一品でもあります。

おすすめ!

4人用マンカラ 感想

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4人用の『マンカラ』を初めてプレイしました。

もとは2人用ですが、4人用という事で十字に変わっていますね。

ゲームのルールはシンプルで、穴のなかにトークンが3個入っています。手番になったら自分のエリアから穴を一つ選び、その穴に入っているトークン全てを取り出したら1個ずつ半時計回りに穴に蒔いていきます。

最後の1個が大きな穴に入ったら、もう一回手番を行えます。

そして自分のエリアからトークンが全て無くなったプレイヤーの勝利となります。

ゲームの感想

子供でも簡単に遊べそうな難易度なのが良いですね!また歴史に裏打ちされた安心の面白さ。

少し気になる点としては、2人用だとお互いに相手に干渉できるけれども、4人だと自分が直接干渉できないプレイヤーが多く、どうにも出来ない場面が生まれてしまう点ですね。

これはチームワークが生まれるなど良い面もあるのですが、ちょっと残念に感じてしまいました。

とは言えあんまり勝ち負けにこだわらずに楽しむ分にはとても良いゲームだと思いました!

インフェルノ 感想

一見、『UNO』のようなシンプルなカードですが、なかなかに盛り上がるパーティーゲームですね。
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ゲームの概要

人数:3人~7人

時間:10分

5色×1~5までの数字が書かれたカードで構成されています。
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プレイヤーに各12枚ずつ手札を配ります。

残った山札の一番上のカードをめくって表にします。

このカードの色と数字がこのラウンドの基準となります。

スタートプレイヤーから、そのカードと”同じ色”もしくは”同じ数字”のカードを手札から選んで、自分の前に出しています。

※UNOと違って基準となるカードに手札のカードを重ねたりはせず、基準のカードの色と数字はこのラウンドの間ずっと基準となります。

カードが出せない、もしくは出したくない場合は、各プレイヤーの出したカードと基準となったカードを引き取って負け札とします。

引き取ったプレイヤーは手札から1枚だして、このカードの色と数字が次のラウンドの基準となりゲームを再開します。

プレイヤーの誰かが手札がなくなったら「アウト」と宣言し、そのラウンドで誰かが引き取るとゲームが終了となります。

最後に負け札の計算をしますが、赤色のカードだけはカードに書かれた数字が負け点となり、それ以外の色は枚数が負け点となります。一番負け札の多かった人の敗けとなります。

ゲームの感想

評価:B++

ゲームはこれ以上ないぐらいシンプルで説明も簡単です。

それなのにワーワー盛り上がれるとても良いゲームだと思います。

いかに赤色のカードを引き取らないように立ち回れるか、手札のリソースを管理するのがとても悩ましい。

誰かが赤色のカードを出し始めたら他のプレイヤーも引き取りたくないから赤いカードを出し始めて、一気にリスクが急上昇するのはとてもよくできたデザインだと思います。

パーティーゲームなので深い戦略があるわけではないですが、『ニムト』『ハゲタカのえじき』『コヨーテ』と同じぐらいのゲームが欲しい時には良いゲームだと思います。

おすすめ!!!

アイル・オブ・スカイ 感想

前々から気になっていた『アイル・オブ・スカイ』をプレイできたので感想をまとめます。

プレイヤーはスカイ島の王になるべく領地を開拓していくゲームです。
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ゲームの概要

人数:2~5名

時間:60分

5ラウンドを行って一番勝利点を多く得たプレイヤーが勝者となります。

ラウンドの最初に自分のマップタイルの状況に応じてコインを得ます。

最初のラウンドは基準となる自分のお城のタイルのみで5ゴールドを得ます。

各プレイヤーは袋の中からランダムにマップタイルを3枚選びます。

選んだマップタイルは、他のプレイヤーに見られないように囲いの中で捨て札にする1枚を選び、残り2枚には値段をつけます。

全プレイヤーの準備が終わったら公開します。

まずは捨て札を回収し袋に戻します。

スタートプレイヤーから手番を時計回りに解決していきます。

手番のプレイヤーは、他のプレイヤーのマップタイルをその値段のコインを支払うことで購入することができます。

全プレイヤーの購入が終了したら、購入されなかったマップタイルを各プレイヤーが値段のコインを支払って引き取ります。

今回のラウンドで得たマップタイルを自分の城タイルと矛盾がないように「草原の辺同士」「山の辺同士」「水の辺同士」繋げます。

繋げられないマップタイルに限り捨てる事ができます。

※ただし道はつながっていなくてもタイルを繋げることができます。

これでこのラウンドは終了になります。各ラウンドごとの勝利得点の計算を行ってスタートプレイヤーを隣に移して、次のラウンドを開始します。

これを5ラウンド行って一番多くの得点を得たプレイヤーが勝者となります。

ゲームの感想

評価:B(5人プレイの評価)

いろんなゲームの面白いメカニクスをいくつもの組み合わせたようなゲームですね。

マップタイルを並べていくのでパッと見『カルカソンヌ』のようなタイルゲームのように思えますが、本質はタイルを手に入れるための競りこそがこのゲームの本質だと思います。

自分が選んだカードの中で、自分が欲しいのがあった場合にいくらの値段をつけるのかが悩ましく、このゲームの中で一番面白い部分ですね。 

今回は5人で遊んだため、他プレイヤーの状況を細かに把握するには情報量が多く、何を目指せば良いのかわからないなど、純粋に楽しむには情報過多な感じがしました。

慣れるまでは3~4人で遊んだほうが楽しめるかと思います。

またマップタイルが競り次第で手に入るものの、そもそも欲しいタイルが出ない、どんなタイルが出るかわからないことから事前に戦略が立てにくく、出たとこ勝負な側面を感じました。

シンプルな『8bit Mockup』王道な『カルカソンヌ』要素が増えた『アイル・オブ・スカイ』とマップタイル系のゲームが好きな人にはお勧めです。

 

ムスビヨリ 来訪しました

上野にできたばかりのゲームスペース『ムスビヨリ』さんにうかがわせていただきました。

さて、今週は妻が旅行で時間が空いている、しかも先週浅草ボードゲームフリーマーケットで買ったゲームがいっぱいあるぞ!ということで仲間に声をかけて遊ぶことに。

いつも秋葉原で使っていたフリースペースが先日閉店してしまったため、折角だから上野にオープンしたばかりの『ムスビヨリ』に行ってみようとなりました。

さて初めて行く場所なので、混んでいるのかどうかがわからずフォローしていたTwitterのアカウントから予約ができるかお聞きしたところ快く快諾いただきました。

Twitterアカウント:

ボードゲームカフェ ムスビヨリ (@cafemusubiyori) | Twitter

友人と合流し、住所を調べて向かうことに。

地図:

東京都台東区上野7-7-5

上野駅の中央改札を出て左、駅の出口を出たら左手に見えるファーストキッチンを道沿いに鶯谷方向に歩いてすぐです。

 

上野はよく来るけどこっちのほうは久々。

昔はここらべんバイク街だったんですけど、時代ですね。

昔のような賑わいはもうありませんでした。

歩いてすぐに道路にわかりやすく看板が出ていました。

なかなかに味わいのある雑居ビル。

昔のすごろくやを思い出させますね。

お店はビルの5Fにあるのですが、このビルはエレベータがないため足の不自由の方は厳しいかもしれません。

ドアをあけると直ぐにプレイスペース。

既に数組の人たちがゲームで盛り上がっていました。

さっそく靴を脱いで上がります。

こじんまりとしていますが、なかなかに解放感があっていいですね!

広さは4人卓が4つぐらいでしょうかね。奥の席は座敷になっていました。

さっそく卓の準備をしてもらいドリンクをオーダー。

料金は16:00~19:00のイブニングタイムで1,250円ワンドリンク付きです。(土日祝料金)

ドリンクは蓋つきのマグカップで倒してもこぼれないようになっていてなかなか考えられてますね!

そのあとは持ってきたゲームやお店に置いてあるゲーム、自作ゲームのテストプレイなどをしてみっちり3時間遊びました。

うーん、楽しかった♪

まだできたばかりなので、置いてあるゲームが少なかったりもしましたが、上野ではまだここだけなので、これから頑張ってほしいお店ですね。

今度は月に一回あるという猫がいる日に遊びに来たいです!

 

ムスビヨリ

musubiyori.cafe

住所

〒110-0005 東京都台東区上野7-7-5 東欧ビル5F(上野駅徒歩1分)

営業時間

平日・16時~22時
※事前予約があれば13時~16時も営業致します。

土日祝・13時~22時

定休日

毎週木曜日

※木曜日が祝日の場合は営業します。

王宮のささやき 感想

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今更ながら『王宮のささやき』を先日の浅草ボードゲームフリーマーケットで入手したのでさっそくプレイしました。

『王への誓願』『王と道化』に並ぶ『王~』シリーズの一つ。お馴染みのイラストが可愛くてとても良いですね!

ゲームの概要

人数:3~5人

時間:45~60分(短縮可能)

手札6枚から1枚ずつ出すだけのシンプルなカードゲームです。

カードは6色×6つの役職と国王カードで構成されています。
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勝利条件は2つ。

  • 自分の場札に6つの役職が全て出たら勝利
  • 自分の場札に同じ役職が2枚出たら敗北

上記のどちらかの条件を満たしたら終了。

得点計算をして規定得点(人数による)に達したプレイヤーの勝利になります。

役職は『会計士』『魔法使い』『メイド』『執事』『衛兵』『将軍』の6種類。それぞれ場札として出した際に解決する効果が異なります。

会計士:自分の手札を全員に見せる。

魔法使い:他プレイヤー一人と手札を1枚以上交換する

メイド:手札を1枚捨て札から引く。

執事:密談場(場札)のカード1枚を他の密談場のカード1枚と交換する。

衛兵:自分の密談場(場札)からカード1枚を手札に戻す。

将軍:「国王カード」を1枚めくる。

「国王カード」には「沈黙:衛兵」などと場に出されたカードの効果を発動させない指示が書いてあります。国王カードは「将軍カード」が出る度にめくられ新しい国王カードに上書きされます。

役職の効果を解決したら、役職カードの色のプレイヤーが次の手番プレイヤーとなります。灰色のカードの場合は場札が一番少ないプレイヤーが次の手番になります。

まとめ

評価:B+

シンプルで説明も簡単で1ラウンド遊ぶだけなら短時間でできる手軽さが良いゲームですね。そして何より絵が可愛い!

場の状況を見ながら最適なカードを選んで出すだけのゲームなんですが、スピード感もあって盛り上がりますね。

大体誰かが同じ役職を出して負けてしまうことが多く、手番の押し付けあいが楽しいです。自分が好きな戦略的なやりごたえのあるゲームとは異なるので評価はBですが、これは持ってると便利なゲームなのでおすすめです!