Argoat(アルゴート) 感想
毎回可愛いパッケージが目を引く風栄社さんのArgoat(アルゴート)を、友人が持ってきてくれたので遊ばせてもらいました。
ゲームの説明
プレイ人数:3~5人
プレイ時間:30~45分
プレイヤーは8つの『知識』を集めてエデンに向かうと勝利となります。
基本的に1マスずつ自駒を動かして、移動先のマップの効果を解決していく探索型のすごろくです。
初期マップは狭いのですが、初期位置のマップの効果でマップがどんどん展開されていきます。
ゴールとなる『エデン』は、4枚あるマップ『深淵の森』のいずれかの裏面に書かれており、行ってみるまでは何処がエデンなのかが解らないようになっています。
マップの効果にはエメラルド(リソース)を得る、エメラルドを支払い効果を発動する、『知識』を得ると様々な種類があります。
また他のプレイヤーと駒がすれ違った場合に、交渉することで『知識』や『深淵の森』の情報を入手する事もできます。
まとめ
評価:B
可愛いイラストと凝ったコンポーネントがとても素晴らしいですね。
ついつい欲しくなってしまう気持ちがとてもよくわかりました。
ただゲームに関しては正直評価に悩む作品ですね。
単純に楽しかったです。
まだ一回しか遊べていないので、あくまで現時点での評価ですが、ゲームシステムに対してボリュームが少し軽く感じられました。
エメラルドを入手して、それを使ってアイテムを購入したり、ウサギに乗ったり、交渉したりと様々なことができるのですが、今回最善を尽くしたところ、エメラルドの入手は最低限で済むと判断し、結果エメラルドの使用も最低限で勝利を収めてしまいました。
ただ運が良かっただけかと思いましたが、もう少しシステムを必然的に使う場面が増えるとグッと面白さが増すと思いました。
またマップは初期状態では狭く、後々のマップの展開をあらかじめ予測することができません。なので常に現状を分析して最適解を常に考えるタイプのゲームなのですが、初期の動き次第では後半のマップ展開に追いつけなくなり 、初手の動きが勝利に直結してしまうことも考えられます。
上記の要因で勝利をコントロールすることが難しいゲームかとも思いました。
とはいえ、ゲームとして楽しかったのは、勝てたからなのか、どうなのかが難しいと判断しています。
またプレイする機会があれば改めて検討したいと思います。
交易王 感想
これ、とても良いゲームです。
シンプルなコンポーネントなのに、とても奥深いジレンマがあり、ゲーム後の満足度が非常に高かったです。
プレイヤーは商人となり、『胡椒』『塩』『藍』『銅』『綿』『麻』の6種類の商品を交易し、得た資金を元手に船や商館を作ったり協定を結んで自分の商家を大きくし、さらなる富を集めるゲームです。
ゲームの概要
ゲームの準備
『胡椒』『塩』『藍』『銅』『綿』『麻』の6種類の商品カードをシャッフルし、各プレイヤーに初期手札として3枚ずつ配ります。次に6枚を公開し場札として設置します。
残りの商品カードは山札になります。
船カードを各プレイヤーに2枚ずつ配ります。
特殊カードを種類別に分けて見えるように設置します。
スタートプレイヤーから1つ商品コマを選んで自分の船カードの上に置いていきます。
2巡して船2隻とも商品コマを置いたら準備完了です。
ゲームの手順
手番プレイヤーは2つの手順から1個づつ行動を選択します。
手順1
下記A~Cから一つ選んで行動する。
A:船に乗っている商品コマを1つストックと交換する。
B:お金を支払い特殊カードを購入する。
C:パスをする。
手順2
下記D~Eから一つ選んで行動する。
D:手札から1種類の商品カードを任意の枚数だし、場の商品カードの上に重ねて『決済』を行う。
E:山札から手札を2枚補充する。
Dの『決済』は、手番プレイヤーが手札から出して場札に重ねた商品カードと同じ色の商品コマを船に乗せているプレイヤー全員が、場札に公開されている同じ色のカードの枚数だけお金を獲得します。さらに商品コマが船に乗っているだけ獲得します。
手番が終わったら隣のプレイヤーに手番が移ります。
山札がなくなったらゲームが終了します。
その時点で一番お金を持っていたプレイヤーの勝利です。
まとめ
評価:A
これはおもしろい!
場札と自分の手札、船に乗せているコマ、他プレイヤーの乗せているコマ、様々な要素を把握してアクションを選ぶジレンマはシンプルなのに奥深く、さすがのクニツィア作品です。
ゲームデザインのお手本みたいなゲームです!
安価で手に入りやすいのも高評価です。
これは初心者からマニアまでお勧めできる作品です。
ソードアート・オンライン ソード・オブ・フェローズ 感想
大人気ライトノベル原作のアニメ『ソードアート・オンライン』のボードゲームが、ゲームマーケット2017春で先行販売されたので買ってきました。
プレイヤーはキリト達作品のキャラクターとなって協力してアインクラッド攻略を目指します。
ボードゲーム初心者でも楽しめる軽めのダイスゲームです。
ゲームの仕様
人数:1~4人
時間:30分
ジャンル:ダイス、協力
ゲームの概要
ゲームの準備
まずは6人いるキャラクターから好きなキャラを選びます(1人は必ずキリトを選ばないといけません)。
※アインクラッド篇なのでシノンが居ない…。
キャラクターを選んだらカードの上にアビリティトークンを1つ置きます。
次にシナリオカードを各層から一枚ずつ選び、低層・中層・高層と並べて最後に最終戦のカードを置きます。
※手前から低層、中層、高層、最終戦となります。
サポートカード(ユイ)は表にして置き、残りのアイテムカードは山札として裏で置きます。後は、トークンを取りやすい位置にまとめたら準備完了です。
ゲームの開始
キリトを選んだプレイヤーからスタートします。
まずは相方となるキャラクターを選びます。
次にステージカードの左上に書かれている数だけダイスを振ります。
※『トラップルームの惨劇』の場合、手番プレイヤーの黒いダイスと相方の白いダイスは3個ずつです。
出た目を見て、自分のキャラクターカードに書かれているスキルが発動できるか確認します。
キリトの場合″6″があると『レイジスパイク』が発動して1ダメージを与えられます。″XX″と書かれた『バーチカル・アーツ』は同じ出目(数字は問わず)が2つ発動して4ダメージを与えます。
ダイスは最大2回まで任意の個数を振りなおす事ができます。
例:
最初が″6″が二個、″1、2、3、5″ が一個ずつ。
″6″二個はそのままで残りを振りなおすことに。
″6″が一個出たので残りの″1、3、4″を振りなおし。
結局″6″が四個出たので『バーチカル・アーツ』が二回発動して合計8ダメージを与えた。
スキルを作れなかったダイスが残ってしまった場合、敵からの反撃を受けます。
イベントカードの左下に書いてある赤い方の数字が反撃のダメージ。
これで1ターン終了。先ほどキリトが選んだ相方のキャラクターが次の手番プレイヤーになります。
これを繰り返して各階層の攻略を目指します。
大まかにはこんな感じですが、キャラクターごとの特別なアビリティ、ステージごとの特別な効果、シナリオクリア後のレベルアップがあったりと、運だけでは終わらない細かなシステムも満載です。
注意点
キャラクターのソードスキル説明が説明書に無い?!と思っていましたが、キャラクターカードの裏面に書いてありました。これは気がつきにくい…。
まとめ
評価:B
このゲーム、おそらく『ソードアート・オンライン』の作品のファンだけれどもボードゲームはやったことがない人をターゲットユーザーにしたゲームなのだと思いました。
実際にルールも簡単で取っつきやすく、ワンゲームも軽めでさっくりと終わる、初心者向けには良いバランスに仕上がっていると思います。
しかしヘヴィなボドゲフリークには物足りないかもしれません。ダイスの出目に一喜一憂する運寄りのゲームなので、戦略は薄めに感じました。
とはいえ原作を追体験できたりと、原作への思い入れが大きく評価に影響するので原作が好きな人にはオススメします!
ゲームマーケット2017春戦利品報告
今年もゴールデンウィークが過ぎてゲームマーケット2017春の季節になりました。
7時過ぎに家を出て8時30分頃にビッグサイトに到着。会場外に1列10人の幅広待機、すでに500人ぐらいは居たかな?とりあえず小説を読みつつ時間をつぶし無事に開場時間を迎える。
入場券がわりのパンフを掲げると裏表紙の『SAO』の広告があちこちに!この瞬間が広告効果最大ではなかろうか!w
無事に入場し先ずはProto Craftさんの『コロウラ』を購入。
TwitterのTLで初めて見た時からダイスのタンクがとても可愛くて気になっており、ルールも読まないまま購入!開場後すぐに行列ができてすぐに売り切れていた模様。一番最初に行ってよかった。
箱はシンプル
中身もシンプル
タンクも想像通りの可愛さでこれは塗りがいがありそう!
次は近くのさとーふぁみりあさんの『8Bit MockUp』を予約していたので引き取りに。
これは『カルカソンヌ』のようなマップタイルを並べて点数を競うパズル要素の強いゲームです。完全に自分の好物である。
ちなみに豪華版を買ったので二人用が入っているのと駒が豪華になっています。
息つく暇もなく次はEJIN研究所さんの『ハコオンナ』の″不条理トークン″を購入。さすがの人気、今回一番の行列でした。
さぁこれで訪問者達を恐怖のドン底に叩き落とすぜ!
左が不条理トークン。デカい…。
続いては適当にブースを流し見して気になったヲシダやさんの『ねこチーズをうばえ』と仙プロさんの『キャットクライム』を購入。
最近はねこ物がトレンドですね。
『ねこチーズをうばえ』はシンプルなバッティングゲーム。バッティングゲームは色々あれど根本が似やすいジャンルなので、あまりいくつも持ってなくてもよいかな?と思いつつも猫の表情にやられて購入。可愛いは強い。
『キャットクライム』は今自分が作っているゲームに似ているすごろくゲームだったので購入。少しシンプル過ぎるようにも思えるけど、逆転性も考えられていて遊べるのが楽しみです。
次はジャンクションさんで『横暴編集長』のブランクカードを購入。買ったはよいけど、こういう消耗品は勿体なくて中々使えない貧乏性の自分が恨めしい…。
次はアークライトさんで先行発売の『SAOソードオブフェローズ』。
カナイセイジさんのゲームは今まで相性が悪く苦手な物が多かったのですが、今度こそ楽しめますように!!!
さてどんどん行きます。
続いては熊熊飯店さんの『アノコロの俺ら』。
これは80~90年代の出来事が書かれており、それらのカードのどちらが新しいのか古いのかを当てるゲームです。完全に我々おっさんを殺しにかかっています。これはプレイヤーの世代を選びますが、自分が遊んでいる仲間にはドンピシャなので迷わず購入。
次はCLOUDGEAR GAMESさんの『ストイケイア』。
これは去年の秋で買い逃して悔しかった一品。貴重な2人用なうえに好みのワーカープレイスメント。しかもイラストも可愛いときたもんで早く遊びたい!
最後はBakaFirePartyさんの『桜降る世に決闘を』のゲームマーケット限定拡張パック。
このゲーム、ガチの対戦ゲームなので大好きなのですが、一緒にガチに遊んでくれる仲間が見つからず棚にしまわれております。遊びたい…。
12時を過ぎたので、浅草ボードゲームフリーマーケットの出展証を引き取りにいく。
まだブースがわからないので、わかり次第告知始めます!
だいたい事前にチェックしたものは押さえられたので、友人と合流して試遊台を流すことに。
遊んだなかで『Re:迷宮』が楽しかったですね!(写真とり忘れた…。)
好みのダンジョンかつすごろくと好みがドンピシャでした。運寄りの感じを受けましたが、その分ライトなプレイヤーから幅広く楽しめるかと思いました。
最後に
回を増すごとに大きくなるイベントで、いよいよ周りきれなくなってきました。この秋には2日開催とのことでますますの混沌が期待されます!
しかし最近ではゲームマーケット開催の一か月前ぐらいからデザイナーさんのSNSやゲムマHPをチェックして事前予約をしないと、なかなかゲームが手に入らないこともあり、事前の情報戦が前提となってきました。なのでふらっと行って面白いゲームを買うことが難しくなり初心者には辛くなってきたようにも思えます。
自分もボードゲームが充実してきたことから、まえほどゲームマーケットで買う数は少なくなってきましたが、これからのボードゲーム界の盛り上がりのためにも引き続き楽しみなイベントです!
コヨーテ 感想
いわゆるトランプの『インディアンポーカー』をアレンジしたゲームです。
ルールが簡単で誰でも楽しめる汎用性があり、大人数で盛り上がれるパーティーゲームです。
ゲームの仕様
人数:2~10名
時間:10分~
ジャンル:パーティー・心理戦
ゲームの概要
インディアンポーカーは自分のカードの強さで勝負をしますが、コヨーテは全員のカードに書かれた数値の合計値を予想して、プレイヤーが手番ごとにカウントアップしていきます。カウントアップされた数値が合計値より大きいと思ったら「コヨーテ!」と叫んで全員の合計値を確かめます。
実際の合計値がカウントアップした数字よりも少なかったら叫んだプレイヤーの負けとなり、大きかった場合は最後にカウントアップしたプレイヤーの負けとなります。
またインディアンポーカーと比べていくつかの特殊なカードが追加されています。
例えば”×2”といったカードであれば合計値が2倍になるとか、”MAX0”だと最大値のカードの値が0になるといったカードです。
まとめ
評価:B+
『ニムト』『ハゲタカのえじき』『ごきぶりポーカー』といったパーティーゲームの代表作に並ぶ作品だと思います。プレイ人数も多くて非常に汎用性があるゲームなのも評価対象です。
ただしインディアンポーカーに近すぎてオリジナリティに欠けるところがあるので少し評価を下げました。
とはいえ持っていて損のないゲームなのでおススメです!
T.I.M.Eストーリーズ 感想
このゲームは時空間移動を可能にしたT.I.M.E機関に所属するエージェントとなり、時間を移動をして事件の謎を解くゲームです。
与えられた時間内に、仲間と協力しながら様々な謎を解き、どの行動が正しかったのか何回もタイムリープを繰り返して真実に近づいていきます。
ボードゲームとしては珍しく、物語を楽しむタイプのゲームで、ビデオゲームでいうところのアドベンチャーゲームと言われるものに近いです。もしくはマスターレスなTRPGというとわかりやすいかもしれません。
タイムリープをテーマやシステムにしたボードゲームは他には『惨劇RooPer』がありますが、違いとしてはシナリオが固定のため、こちらは一度クリアしてしまうとネタがばれてしまうためもう遊べないのが大きな違いです。
ゲームの仕様
人数:2~4人
時間:長時間(プレイにもよりますが丸1日は覚悟)
ジャンル:謎解き・ダイス・ロールプレイ・記憶
まとめ
評価:A
今回はゲーム会の後半で遊んでいたため時間の都合上、1回のプレイだけでミッションを完遂するところまでいけませんでしたが、非常に楽しかったです。
実はプレイする前「シナリオを知ってしまうともう遊べないゲームなのか…。」と思っていました。
でも実際にプレイをしてみると、そんな単純な話ではなく、一度クリアしてからでももっと効率の良いルートを探すなどとやり込める要素もあります。
評価は非常に悩みました。特に「これをボードゲームとして捉えていいのか?」という点で悩みましたが、ボードゲームを越えた新しい体験であり、世界観への没入感、仲間との協力プレイ、グラフィックデザインの美しさ、シナリオの完成度からAにしました。
ただしクリアするまでにかなりの時間を要する重ゲーなので、遊ぶシーンが合った人にはオススメします!
カタン 感想
今さらですが『カタン』を遊びました。
『カタン』はボードゲームを代表するタイトルと言っても過言で無いほどの代表的な作品なのに、何故か今まで遊ぶ機会に恵まれずようやく遊べました。
これは改めて凄いゲームですね…。
シンプルながら、戦略性、運のドキドキ、コミュニケーションなど、ゲームの全てが入っているのに、とても高いバランスで完成されており、確かに名作と納得しました。
ゲームの仕様
人数:3~4人
時間:60~90分
ゲームの感想
2つのダイスを降った合計値と同じ値のタイルに街を建てていたプレイヤーが資源を得て、その資源をコストに街道を作り、開拓地を作り、さらに発展させることで得点を得て最初に10点になったプレイヤーが勝利となります。
基本は運の要素が強いものの、ダイス2つの合計値で決まるので、2や12は出にくくなる確率を考慮した戦略が求められ、運と戦略の良いバランスになっています。
序盤、中盤、終盤と局面が変わるにつれ資源の価値やプレイヤーの優劣に変化が出て来て、現状を基にした未来予測も求められます。
また発展カードによって状況をスリリングにする要素があるのも完成度の高さに寄与していますね。
まとめ
評価:A
さすが超メジャータイトルだけあって安定の評価Aです。ゲームの品質だけではなく、入手のしやすさや拡張セットなど汎用性も評価点です。
また軽すぎず重すぎないプレイ感が、カードゲームで興味を持ったプレイヤーへ、ボードゲーム入門として最適なゲームだと思います。