なゆひにボドゲ雑記

ボードゲームについてのあれこれの雑記です。

テラミスティカ インスト用資料

注意:このページは、『ティラミスティカ』のルールを理解した人が初めてプレイする人に口頭での説明をするための"原稿"です。

そのため、ボードに記載してあるような"見ればわかる"情報は省略しています。また原稿のため、モニターや印刷した状態で読みやすく・分かりやすくなるような、見出しによる構造化は重視せず、口述での理解に適した文脈を重視しております。

テーマの概要

14の種族が存在するハイファンタジーの世界。

自らの種族を統率し、領土を広げ町を作り、一番の繁栄を目指しましょう。

種族選択

まずは種族を選びます。

種族は7枚の勢力ボードの裏表に表示されています。

勢力ボードの右下には種族固有の能力が描かれています。また砦駒の横には、砦を建設したことで解放される能力が描かれています。

勢力ボードの右上に描かれたリソースが初期トークンとして配布されます。

任意の方法でスタートプレイヤーを決め、スタートプレイヤーマーカーを渡します。

ゲームの流れ

ゲームはラウンド制です。6ラウンドで終了し、最終的に一番勝利点の高かったプレイヤーが勝者となります。

1ラウンドは「収入フェイズ」「アクションフェイズ」「教団ボーナス・整理フェイズ」の3つのフェイズで構成されます。

 収入フェイズ

勢力ボードに表示されている基本収入を得ます。最初は建造物駒が乗っているので収入は少なめですが、建造物が建つごとに収入が増えていきます。また一部の「恩恵タイル」「ボーナスカー」にも追加収入があります。”手”のアイコンが収入を表しています。

恩恵タイル」とは、主に神殿や聖域を建てた時に入手できるもので、様々な効果を得られます。

ボーナスタイル」は、毎ラウンド1枚ずつ選んで取るもので、同様に様々な効果を得られます。ラウンド開始時にスタートプレイヤーから反時計回りで選び、選ばれなかったカードには1コインが乗せられ少し価値が上がります。

アクションフェイズ

1人1アクションずつ時計回りで行います。

アクションは8種類あります。

まずは、一番基本となる「地形の変換と住居の建設」から説明します。

ゲームボードには「地形タイル」と「河川タイル」があります。

地形タイル」は7種類あり、それぞれの種族が拠点とする地形があります。

拠点の地形は、勢力ボードの変換サークルの一番上に大きく表示されたものがそれにあたります。

自分の建造物に隣接する「地形タイル」を「スコップ」を使うことで任意の地形に変換することができます。勢力ボードの変換サークルで、どの地形に変換するのに何個のスコップが必要かがわかるように描かれています。

自分の建造物に隣接した拠点地形には、コストを払うことで「住居」を建てることができます。住居を建てて駒が空いたスペースに労働者駒のイラストが表示されます。これで次ラウンドの収入フェイズに貰える労働者駒が増えたことを意味しています。

1アクションで「地形の変換」と「住居の建設」両方、もしくはどちらかを行えます。

なおスコップは労働者駒を変換することで入手できます。変換レートは勢力ボードに描かれており、コストを支払うことで変換効率を改良できます。これが2つ目のアクション「スコップ変換効率の上昇」です。

 またコストを支払って住居は交易所に、交易所は神殿や砦に、神殿は聖域にグレードアップできます。これが3つ目のアクション「建造物の改良」です。

住居を建てることで労働力の収入が増え、交易所を建てることでコインの収入が増え、神殿や聖域を建てることで司祭の収入が増え、砦を建てることでパワーの収入の増加と各種族ごとの能力が解放されます。

住居から交易所に改良するときのコストについて、他社の建造物と隣接している場合は安く済みます。

続いて「河川タイル」の説明をします。「河川タイル」は「地形タイル」を分断しますが、船舶の改良を架けることで隣接とみなすことができます。

勢力ボードに描かれているコストを支払うことで船舶が改良できます。船舶が改良されるごとに隣接できる河川タイルの数が増えていきます。これが4つ目のアクション「船舶の改良」です。

またパワーを使うことで橋を架け隣接状態とみなすことが出来ますが、パワーの使い方は後程改めて説明します。

建造物が増えてきたら町が設立されます。町の設立は条件を満たしたら自動で設立されます。条件とは「建造物が4つ直接隣接している、もしくは聖域を含んで3つ直接隣接している」「建造物のパワーが合計7以上である」の2つです。

直接隣接とは地形タイルが直接隣接していることと端による隣接を指します。船舶による河川を挟んだ隣接は間接隣接として、条件には含まれないので注意してください。

パワーは勢力ボードに建造物それぞれのパワーが記載されています。

住居:1パワー

交易所・神殿:2パワー

聖域・砦:が3パワー

町を設立したら任意の「町タイル」を獲得し、町を構成している建造物の下に乗せます。町タイルは「勝利点」「」「そのほかの報酬」をもたらします。

」は教団ボードで利用します。

この世界には4つの宗教があり、教団ボードに「」「」「」「」の4つの教団として表されています。

勢力ボードの司祭駒を派遣することで教団トラックの駒を進められます。ただし派遣した司祭駒はもう手元には戻ってこないので注意してください。また司祭駒を派遣せずストックに戻すことで、1マスだけ進めることも可能です。 

これが5つめのアクションの「修道会への司祭の派遣」です。

教団トラックの10マスに入るためには、先ほどの町タイルで出てきた「鍵」が必要になります。1つの教団の10マス目に入るのに1つの鍵が必要です。また10マス目には1人しか入れません

教団は最終得点計算時に、進めた駒の順位によって大きなボーナスが貰えます。また進めた途中でパワーがボーナスとしてもらえます。

続いてはパワーの説明をします。

パワーIIIにあるパワーを使うことで、ゲームボード右下のパワーアクションを行うことができます。このアクションはラウンド中に誰か1度しか使えません。使われたパワーアクションはその証としてアクショントークンでふさがれます。

これが6つ目のアクション「パワーアクション」です。

パワーアクションは主に「橋を架ける」と「パワーを他のリソースに変換」の2種類あります。注意点は、スコップに変換する際、建造物の建設も同時に行うことができます。また追加でスコップが欲しい場合は労働者をスコップに変換することが可能です。

パワーは「I」「II」「III」と3段階あります。パワーを得た場合「I」にパワーがあるようであれば優先的に「II」に移します。「I」のパワーが無くなったら「II」のパワーを「III」に移します。

また「II」にパワーがあるときそのパワーをゲームから除外することで、放棄した数のパワーを獲得します。

またゲームボードのパワーアクションの所に、アクションとは別に手番中いつでも可能なリソースの交換が描かれています。

5パワー1司祭

3パワー1労働者

1パワー1コイン

1司祭1労働者

1労働者1コイン

またパワーの獲得はいくつかありますが、特殊な方法を説明します。

自分の建造物に隣接する形で他プレイヤーの建造物が建てたときに、自分の建造物のパワーの分パワーを得ます。通称"引越そば"です。

ただしパワーを得るためには、パワーの値より1つ少ない勝利点を払う必要があります。これは勝利点を支払って全てのパワーを得るか、パワーを得ないかの二択です。例外として、これにより勝利点が尽きる場合のみ、払えるだけの勝利点+1のパワーを得ます。

またパワーを使わずに行える特殊アクションがあります。これは一部の恩恵タイルやボーナスカードに描かれています。パワーアクションと同様に、使用したらアクショントークンでふさぎます。これが7つ目のアクション「特殊なアクション」です。

最後に、やることがなくなった・行動をしたくない、などの場合、パスをしてこのラウンドを終了します。最初にパスをしたプレイヤーは次ラウンドのスタートプレイヤーになります。目印としてスタートプレイヤーマーカーを受けとります。

続いて次のラウンドで使用するボーナスカードを選んで獲得します。選んだカードの上にコインが乗っていたら、それも受けとります。そして自分が元々持っていたボーナスカードをばに返します。これが8つ目のアクション「パス」です。

これで全てのアクションの説明が終わりました。

全プレイヤーがパスをしたらアクションフェイズは終了となります。

全てのアクションをおさらい
  1. 地形の変換と住居の建設
  2. スコップの交換効率の上昇
  3. 建造物の改良
  4. 船舶の改良
  5. 修道会への司祭の派遣
  6. パワーアクション
  7. 特殊なアクション
  8. パス

アクションフェイズの最後にもう1つだけ説明があります。

ゲームボードの左下にあるのが得点タイルです。

得点タイルの左側には、ラウンド毎の条件が描かれており、アクションフェイズ中に条件を満たす毎に勝利点を得ます。

得点タイルの右側には次のフェイズで獲得する教団ボーナスが描かれています。

 それでは最後の「教団ボーナス・整理フェイズ」の説明に移ります。

 教団ボーナス・整理フェイズ

得点タイルの右側に描かれた教団ボーナスを得ます。

描かれた教団ボーナスをトラックの進み具合に応じて報酬を得ます。

ただし教団ボーナスでスコップを得た場合、アクションフェイズではないので、労働者を払って追加のスコップを得たり、住居を建てたりができません。

最後に整理として、配置されたアクショントークンを戻し、残っているボーナスカードにコインを1枚ずつ乗せます。既に乗っている場合も追加で1コイン乗せます。

最後にこのラウンドの得点タイルを裏返して、次のラウンドを開始します。

最終得点計算

ゲームボードの淵の基本勝利点に加えて「エリアボーナス」「教団ボーナス」「資源ボーナス」を加えて最終勝利点を計算します。

「エリアボーナス」は直接・間接問わず、建造物が隣接している最大のエリアに建っている建造物の数が多いプレイヤーからボーナスを獲得します。1番多かったプレイヤーは18勝利点、2番は12勝利点、3番目は6勝利点を得ます。

教団トラックの進み具合によるボーナスは、「火」「水」「土」「風」各教団ごとのトラックを一番進んでいるプレイヤーからボーナスを獲得します。1番進めたプレイヤーは8勝利点、2番目は4勝利点、3番目は2勝利点を得ます。

同じ順位のプレイヤーが複数いた場合は、合計点を均等に分けます。

また資源ボーナスは、持っている資材をコインに交換し、3コインにつき1勝利点を得ます。

以上で説明は終了です。

(終了)

 

おまけ:初めてのプレイ時の推奨種族の説明

【緑】ウィッチ(2・3・4・5人プレイ時推奨)

能力

町を設立したとき、追加で5勝利点を得る。

砦建設時に開放される特別アクション

砦建設時に、アクショントークンを1つ得ます。
特別アクションとして、空いている森林へクスに住居駒を1つ置くことが出来ます。
自分の住居駒に隣接していなくても可能です。またコストの支払いも不要です。
このアクションが終わったら、アクショントークンでふさぎます。

【黄】ノマド(2・3・4・5人プレイ時推奨)

能力

ゲーム開始時、住居駒を2個ではなく3個置いてゲームを開始します。
他の全てのプレイヤーが2個目を置いた後に3個目を置きます。

砦建設時に開放される特別アクション

砦建設時に、アクショントークンを1つ得ます。
特別アクションとして、自分の建造物が建っているタイルに隣接している地形タイル1つを自分の拠点地形に変換できます。
変換にあたりコストの支払いは不要です。また変換した拠点地形にコストを支払って住居を建てることが可能です。
このアクションが終わったら、アクショントークンでふさぎます。

【黒】アルケミスト(3人プレイ時推奨)

能力

プレイヤーはいつでも何回でも1勝利点を1コインに、または2コインを1勝利点に交換することが出来ます。

砦建設時に開放される特別アクション

砦建設時に、12パワーを得ます。これ以降、プレイヤーはスコップを1本使うたびに2パワーを得ます。

【茶】ハーフリング(4・5人プレイ時推奨)

能力

スコップを1本使うたびに1勝利点を得ます。

砦建設時に開放される特別アクション

砦建設時に、スコップを3本得ます。
通常のルール通り自分の建造物に隣接する地形タイルを変換し、コストを支払って住居を建てられます。

【青】マーメイド(4・5人プレイ時推奨)

能力

町を設立するとき、河川へクス1つを無視できます。
町タイルは河川タイルに置きます。

砦建設時に開放される特別アクション

砦建設時に、船舶の改良が行えます。コストの支払いは不要です。

【赤】ジャイアント(5人プレイ時推奨)

能力

スコップを使うとき必ず2本使います。

砦建設時に開放される特別アクション

砦建設時に、アクショントークンを1つ得ます。
特別アクションとして、スコップを2本得ます。
通常のルール通り自分の建造物に隣接する地形タイルを変換し、コストを支払って住居を建てられます。
このアクションが終わったら、アクショントークンでふさぎます。