なゆひにボドゲ雑記

ボードゲームについてのあれこれの雑記です。

グラデュエーションフォトレコーズ 感想

ゲームの仕様

人数:2~4人

時間:15分

ジャンル:既存ジャンルに収まらず

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ゲームの概要

このゲームは写真部の高校生となり、卒業アルバムを作成する甘酸っぱい青春の空気がただようゲームです。アルバムの台紙に写真をレイアウトしていくのですが、上に写真をかぶせる場合、下になる写真に写っている人物の顔を誰かは残さなければならないと制限があり、これがなかなかに悩ましい。少しパズル要素もあるオリジナリティの高いゲームです。

ゲームの説明

プレイヤーは配られた生徒証の生徒となり卒業アルバム台紙に写真を載せていきます。

学生証には、そのキャラクターの得点条件が書かれており、その条件を満たすように行動します。

自分の手番に『撮影』『現像』『特別編集』の3種類のアクションから1つと『編集』を行えます。

撮影』は写真の山札から2枚を確認してから自分の場に伏せます。場には伏せた札は3枚までしか置けません。

現像』は『撮影』して場に伏せた写真を表にします。何枚でも可能です。また他のプレイヤーの『撮影』した写真でも可能です。ただし複数のプレイヤーは指定できません。

特別編集』はアルバム台紙に写真を載せたり、載っている写真(他の写真が上に乗っていない写真のみ)を外すことが出来ます。ただしその場合、他のプレイヤーから承認をとる必要があります。過半数の賛成を得られると実行出来ますが、周りのプレイヤーは勝利点をコストとして1支払うことで1票を買うことが出来ます。

編集』は台紙に現像済みの写真を載せていきます。その写真に載っている人物の顔が台紙に収まるように乗せなければいけません。また他の写真に被せるように乗せることも可能ですが、下になる写真の全ての人物の顔が隠れてしまわないようにしなければなりません(一人でも顔がわかれば可)。『編集』を行うと勝利点を1点得ます。

手番が終わったら、隣のプレイヤーに手番が移ります。手番を繰り返すと『撮影』の際に『ラストマーカー』カードが出てきます(ゲームの最初に、山札の下の参加人数分の枚数の何処かに入るように仕込んでおきます)。それが出てきたらゲーム終了の合図です。それを撮影したプレイヤーが最後に『編集』を行い得点計算に移ります。

格プレイヤーごとに学生証に書かれた得点条件を確認し、得点の一番多かったプレイヤーの勝利となります。

ゲームの感想

評価:A-

コンポーネントのリアリティやこだわりに目が行きがちですが、写真を枠に収めるゲームシステムがとても個性的なゲームです。私が知る限り、他のゲームでは見たことのないメカニズムです。

また写真部の卒業アルバムといった情緒あるテーマや、その再現性も凄いですね!

キャラクターの得点条件で「〇〇とツーショット写真を納める」と書かれていると、「あぁ、この彼は彼女が好きなのだな!」とほっこりし、さらにその彼女の得点条件を見ると別の男子生徒とのツーショットが条件となっており「ぬぁ?!三角関係?」となったりして設定の細かさにも驚きます。

ゲームの面白さとしては自分の得点条件のために写真を枠にどう載せるかに悩むパズル性がとてもいいですね。でも勝利点を競う部分がその分弱く感じてしまいソロゲーム感がありました。

また学生証を他人に隠してプレイしましたが、これは正体を明かしてお互いの勝利条件を把握した方が、戦略の幅が広がって楽しくなりそうです。

あと気になる点があるとするなら、キャラクターの差ですね。2回ほどしか遊べてませんが、そのうちの1回が一人でぶっちぎりの勝利になってしまい競走になっていませんでした…。バランスについてはもう少し遊んでみて再度判断したいと思います。

とはいえこのゲームの勝敗はさして重要ではないのかもしれません。このゲームの面白さのキモはレイアウトをするパズル的な楽しさなのですから。

評価は、ゲームの面白さだけではなく、総合的な満足度として今回はAをつけました。

この手のゲームは生産数にもよりますが、プレミアムなお値段がつきそうな気がするので、気になった人は早めに購入することをオススメします!