『ボードゲームのいろはにほへと』感想
去年のゲームマーケットで買ってからちょこちょこ読んでいたものの、ちゃんと通して読むことができていなかったので、年末年始で読み直しました。
これは本当に良い本です。
ボードゲームはなかなか体系的な資料が少ないので、ゲームデザインに興味がある人には特にお勧めします。
この本は上巻と下巻の2冊構成でできていて結構なボリュームです(各200ページ強)。
上巻は草場純さん・沢田大樹さんによるボードゲームの歴史から始まり、有名デザイナーのカナイセイジさん・川崎晋さん・梶尾忠英さんによるゲームデザインやアイデア発想法について。
下巻は建部伸明さんによる世界のボードゲーム市場について、渡辺範明さんによるボードゲームの企画について、萬印堂さんによる印刷所からみるボードゲーム、小野卓也さんによるジャーナリストから見た日本のボードゲームのこれから、となっています。
歴史から実践的なゲームデザインについて、またマーケットやマーケティングまで幅広く書かれていてとても実用的です。
ゲームデザインについては個人的には物足りなさもありましたが、デザインの基本は抑えられていて初学者には非常に良いかと思います。
個人的に良かった内容として、印刷所の話やマーケットの話は、ゲームデザインの先にある”ゲームを売る”という事の現実的な側面を語ってくれており、とても貴重でためになりました。
この本は時々手を取って読み返したくな