テラミスティカ インスト用資料
注意:このページは、『ティラミスティカ』のルールを理解した人が初めてプレイする人に口頭での説明をするための"原稿"です。
そのため、ボードに記載してあるような"見ればわかる"情報は省略しています。また原稿のため、モニターや印刷した状態で読みやすく・分かりやすくなるような、見出しによる構造化は重視せず、口述での理解に適した文脈を重視しております。
テーマの概要
14の種族が存在するハイファンタジーの世界。
自らの種族を統率し、領土を広げ町を作り、一番の繁栄を目指しましょう。
種族選択
まずは種族を選びます。
種族は7枚の勢力ボードの裏表に表示されています。
勢力ボードの右下には種族固有の能力が描かれています。また砦駒の横には、砦を建設したことで解放される能力が描かれています。
勢力ボードの右上に描かれたリソースが初期トークンとして配布されます。
任意の方法でスタートプレイヤーを決め、スタートプレイヤーマーカーを渡します。
ゲームの流れ
ゲームはラウンド制です。6ラウンドで終了し、最終的に一番勝利点の高かったプレイヤーが勝者となります。
1ラウンドは「収入フェイズ」「アクションフェイズ」「教団ボーナス・整理フェイズ」の3つのフェイズで構成されます。
収入フェイズ
勢力ボードに表示されている基本収入を得ます。最初は建造物駒が乗っているので収入は少なめですが、建造物が建つごとに収入が増えていきます。また一部の「恩恵タイル」「ボーナスカード」にも追加収入があります。”手”のアイコンが収入を表しています。
「恩恵タイル」とは、主に神殿や聖域を建てた時に入手できるもので、様々な効果を得られます。
「ボーナスタイル」は、毎ラウンド1枚ずつ選んで取るもので、同様に様々な効果を得られます。ラウンド開始時にスタートプレイヤーから反時計回りで選び、選ばれなかったカードには1コインが乗せられ少し価値が上がります。
アクションフェイズ
1人1アクションずつ時計回りで行います。
アクションは8種類あります。
まずは、一番基本となる「地形の変換と住居の建設」から説明します。
ゲームボードには「地形タイル」と「河川タイル」があります。
「地形タイル」は7種類あり、それぞれの種族が拠点とする地形があります。
拠点の地形は、勢力ボードの変換サークルの一番上に大きく表示されたものがそれにあたります。
自分の建造物に隣接する「地形タイル」を「スコップ」を使うことで任意の地形に変換することができます。勢力ボードの変換サークルで、どの地形に変換するのに何個のスコップが必要かがわかるように描かれています。
自分の建造物に隣接した拠点地形には、コストを払うことで「住居」を建てることができます。住居を建てて駒が空いたスペースに労働者駒のイラストが表示されます。これで次ラウンドの収入フェイズに貰える労働者駒が増えたことを意味しています。
1アクションで「地形の変換」と「住居の建設」両方、もしくはどちらかを行えます。
なおスコップは労働者駒を変換することで入手できます。変換レートは勢力ボードに描かれており、コストを支払うことで変換効率を改良できます。これが2つ目のアクション「スコップ変換効率の上昇」です。
またコストを支払って住居は交易所に、交易所は神殿や砦に、神殿は聖域にグレードアップできます。これが3つ目のアクション「建造物の改良」です。
住居を建てることで労働力の収入が増え、交易所を建てることでコインの収入が増え、神殿や聖域を建てることで司祭の収入が増え、砦を建てることでパワーの収入の増加と各種族ごとの能力が解放されます。
住居から交易所に改良するときのコストについて、他社の建造物と隣接している場合は安く済みます。
続いて「河川タイル」の説明をします。「河川タイル」は「地形タイル」を分断しますが、船舶の改良や橋を架けることで隣接とみなすことができます。
勢力ボードに描かれているコストを支払うことで船舶が改良できます。船舶が改良されるごとに隣接できる河川タイルの数が増えていきます。これが4つ目のアクション「船舶の改良」です。
またパワーを使うことで橋を架け隣接状態とみなすことが出来ますが、パワーの使い方は後程改めて説明します。
建造物が増えてきたら町が設立されます。町の設立は条件を満たしたら自動で設立されます。条件とは「建造物が4つ直接隣接している、もしくは聖域を含んで3つ直接隣接している」「建造物のパワーが合計7以上である」の2つです。
直接隣接とは地形タイルが直接隣接していることと端による隣接を指します。船舶による河川を挟んだ隣接は間接隣接として、条件には含まれないので注意してください。
パワーは勢力ボードに建造物それぞれのパワーが記載されています。
住居:1パワー
交易所・神殿:2パワー
聖域・砦:が3パワー
町を設立したら任意の「町タイル」を獲得し、町を構成している建造物の下に乗せます。町タイルは「勝利点」「鍵」「そのほかの報酬」をもたらします。
「鍵」は教団ボードで利用します。
この世界には4つの宗教があり、教団ボードに「火」「水」「土」「風」の4つの教団として表されています。
勢力ボードの司祭駒を派遣することで教団トラックの駒を進められます。ただし派遣した司祭駒はもう手元には戻ってこないので注意してください。また司祭駒を派遣せずストックに戻すことで、1マスだけ進めることも可能です。
これが5つめのアクションの「修道会への司祭の派遣」です。
教団トラックの10マスに入るためには、先ほどの町タイルで出てきた「鍵」が必要になります。1つの教団の10マス目に入るのに1つの鍵が必要です。また10マス目には1人しか入れません。
教団は最終得点計算時に、進めた駒の順位によって大きなボーナスが貰えます。また進めた途中でパワーがボーナスとしてもらえます。
続いてはパワーの説明をします。
パワーIIIにあるパワーを使うことで、ゲームボード右下のパワーアクションを行うことができます。このアクションはラウンド中に誰か1度しか使えません。使われたパワーアクションはその証としてアクショントークンでふさがれます。
これが6つ目のアクション「パワーアクション」です。
パワーアクションは主に「橋を架ける」と「パワーを他のリソースに変換」の2種類あります。注意点は、スコップに変換する際、建造物の建設も同時に行うことができます。また追加でスコップが欲しい場合は労働者をスコップに変換することが可能です。
パワーは「I」「II」「III」と3段階あります。パワーを得た場合「I」にパワーがあるようであれば優先的に「II」に移します。「I」のパワーが無くなったら「II」のパワーを「III」に移します。
また「II」にパワーがあるときそのパワーをゲームから除外することで、放棄した数のパワーを獲得します。
またゲームボードのパワーアクションの所に、アクションとは別に手番中いつでも可能なリソースの交換が描かれています。
5パワー:1司祭
3パワー:1労働者
1パワー:1コイン
1司祭:1労働者
1労働者:1コイン
またパワーの獲得はいくつかありますが、特殊な方法を説明します。
自分の建造物に隣接する形で他プレイヤーの建造物が建てたときに、自分の建造物のパワーの分パワーを得ます。通称"引越そば"です。
ただしパワーを得るためには、パワーの値より1つ少ない勝利点を払う必要があります。これは勝利点を支払って全てのパワーを得るか、パワーを得ないかの二択です。例外として、これにより勝利点が尽きる場合のみ、払えるだけの勝利点+1のパワーを得ます。
またパワーを使わずに行える特殊アクションがあります。これは一部の恩恵タイルやボーナスカードに描かれています。パワーアクションと同様に、使用したらアクショントークンでふさぎます。これが7つ目のアクション「特殊なアクション」です。
最後に、やることがなくなった・行動をしたくない、などの場合、パスをしてこのラウンドを終了します。最初にパスをしたプレイヤーは次ラウンドのスタートプレイヤーになります。目印としてスタートプレイヤーマーカーを受けとります。
続いて次のラウンドで使用するボーナスカードを選んで獲得します。選んだカードの上にコインが乗っていたら、それも受けとります。そして自分が元々持っていたボーナスカードをばに返します。これが8つ目のアクション「パス」です。
これで全てのアクションの説明が終わりました。
全プレイヤーがパスをしたらアクションフェイズは終了となります。
全てのアクションをおさらい
- 地形の変換と住居の建設
- スコップの交換効率の上昇
- 建造物の改良
- 船舶の改良
- 修道会への司祭の派遣
- パワーアクション
- 特殊なアクション
- パス
アクションフェイズの最後にもう1つだけ説明があります。
ゲームボードの左下にあるのが得点タイルです。
得点タイルの左側には、ラウンド毎の条件が描かれており、アクションフェイズ中に条件を満たす毎に勝利点を得ます。
得点タイルの右側には次のフェイズで獲得する教団ボーナスが描かれています。
それでは最後の「教団ボーナス・整理フェイズ」の説明に移ります。
教団ボーナス・整理フェイズ
得点タイルの右側に描かれた教団ボーナスを得ます。
描かれた教団ボーナスをトラックの進み具合に応じて報酬を得ます。
ただし教団ボーナスでスコップを得た場合、アクションフェイズではないので、労働者を払って追加のスコップを得たり、住居を建てたりができません。
最後に整理として、配置されたアクショントークンを戻し、残っているボーナスカードにコインを1枚ずつ乗せます。既に乗っている場合も追加で1コイン乗せます。
最後にこのラウンドの得点タイルを裏返して、次のラウンドを開始します。
最終得点計算
ゲームボードの淵の基本勝利点に加えて「エリアボーナス」「教団ボーナス」「資源ボーナス」を加えて最終勝利点を計算します。
「エリアボーナス」は直接・間接問わず、建造物が隣接している最大のエリアに建っている建造物の数が多いプレイヤーからボーナスを獲得します。1番多かったプレイヤーは18勝利点、2番は12勝利点、3番目は6勝利点を得ます。
教団トラックの進み具合によるボーナスは、「火」「水」「土」「風」各教団ごとのトラックを一番進んでいるプレイヤーからボーナスを獲得します。1番進めたプレイヤーは8勝利点、2番目は4勝利点、3番目は2勝利点を得ます。
同じ順位のプレイヤーが複数いた場合は、合計点を均等に分けます。
また資源ボーナスは、持っている資材をコインに交換し、3コインにつき1勝利点を得ます。
以上で説明は終了です。
(終了)
おまけ:初めてのプレイ時の推奨種族の説明
【緑】ウィッチ(2・3・4・5人プレイ時推奨)
能力
町を設立したとき、追加で5勝利点を得る。
砦建設時に開放される特別アクション
砦建設時に、アクショントークンを1つ得ます。
特別アクションとして、空いている森林へクスに住居駒を1つ置くことが出来ます。
自分の住居駒に隣接していなくても可能です。またコストの支払いも不要です。
このアクションが終わったら、アクショントークンでふさぎます。
【黄】ノマド(2・3・4・5人プレイ時推奨)
能力
ゲーム開始時、住居駒を2個ではなく3個置いてゲームを開始します。
他の全てのプレイヤーが2個目を置いた後に3個目を置きます。
砦建設時に開放される特別アクション
砦建設時に、アクショントークンを1つ得ます。
特別アクションとして、自分の建造物が建っているタイルに隣接している地形タイル1つを自分の拠点地形に変換できます。
変換にあたりコストの支払いは不要です。また変換した拠点地形にコストを支払って住居を建てることが可能です。
このアクションが終わったら、アクショントークンでふさぎます。
【黒】アルケミスト(3人プレイ時推奨)
能力
プレイヤーはいつでも何回でも1勝利点を1コインに、または2コインを1勝利点に交換することが出来ます。
砦建設時に開放される特別アクション
砦建設時に、12パワーを得ます。これ以降、プレイヤーはスコップを1本使うたびに2パワーを得ます。
【茶】ハーフリング(4・5人プレイ時推奨)
能力
スコップを1本使うたびに1勝利点を得ます。
砦建設時に開放される特別アクション
砦建設時に、スコップを3本得ます。
通常のルール通り自分の建造物に隣接する地形タイルを変換し、コストを支払って住居を建てられます。
【青】マーメイド(4・5人プレイ時推奨)
能力
町を設立するとき、河川へクス1つを無視できます。
町タイルは河川タイルに置きます。
砦建設時に開放される特別アクション
砦建設時に、船舶の改良が行えます。コストの支払いは不要です。
【赤】ジャイアント(5人プレイ時推奨)
能力
スコップを使うとき必ず2本使います。
砦建設時に開放される特別アクション
砦建設時に、アクショントークンを1つ得ます。
特別アクションとして、スコップを2本得ます。
通常のルール通り自分の建造物に隣接する地形タイルを変換し、コストを支払って住居を建てられます。
このアクションが終わったら、アクショントークンでふさぎます。
センチュリー イースタンワンダーズ インスト用まとめ&レビュー
『センチュリー スパイスロード』に告ぐセンチュリーシリーズの第二弾。
シンプルながら奥深い、拡大再生産の名作である前作の思想を引き継ぎ、より自由度が増してバランスが良くなりました。
インスト用資料(PDF:A41枚)作りました
インスト用に簡単に説明ができるように再編集した資料を作りました。
下記から資料をDLできます。
イースタンワンダーズインスト用資料.pdf - Google ドライブ
ゲームのテーマ(要約版)
交易によって栄えた国々は新たなスパイスを求めて新たな交易ルートの開拓が必要になり次々に異国の海に乗り出していった。
プレイヤーは商人となり、この大公開時代に発見と繁栄を目指して探検に出よう。
準備
- 6角形の「島タイル」の中から海しか描かれていない「海タイル」を探して箱に戻します。
- 桟橋だけが書かれている4枚の「港タイル」は後で使うので、探して脇に置いておきます。
- 「市場タイル」から各スパイスの種類ごとに1枚ずつ箱に戻します。
- 残りの「市場タイル」をシャッフルし中央に並べます。初めてのプレイであれば真ん中に6列、その左右に5列、さらにその左右に2列を並べます。
- 四隅の空いているところに脇に避けていた「港タイル」を配置します。
- 「勝利点タイル」から”×”が描かれたタイルを探し、脇に置いておきます。
- 「勝利点タイル」を裏向きでシャッフルし、4か所の「港タイル」の上に表向きで1枚ずつ置いていきます。
- 残りの「勝利点タイル」を積み上げます。上から5枚とり先ほどの”×”が描かれたタイルを加えてシャッフルし、「勝利点タイル」の上に乗せます。
- スパイス駒を皿に盛り、上から「グローブ(茶色)」→「茶(緑)」→「チリ(赤)」→「生姜(黄)」の順番に並べます。
- 「ボーナスタイル」を種類別に積み、全員が取りやすい場所に置いておきます。勝利点が書かれた「ボーナスタイル」は上から6・5・4・3の順で積んでください。
- 「個人ボード」を配布します。
- 「個人ボード」左上のマークが異なるボードを持っているプレイヤーがスタートプレイヤーです。
- 各プレイヤーに「船コマ」を好きな色を選んでもらいます。
- 「船コマ」と同じ色の「交易所コマ」を配り、個人ボードの左側に配置します。
- 始めに所持するスパイスのセットを作り、スタートプレイヤーから選んでいきます。スパイスは「個人ボード」右側の船倉に配置します。
- 「船コマ」を任意の「港タイル」に配置して準備完了です。
ゲームの概要・終了条件・勝利条件
このゲームはスタートプレイヤーから時計回りに手番を行うラウンド制のゲームです。
プレイヤーの誰かが4個目の「勝利点タイル」を獲得したらそのラウンドでゲームが終了します。
「勝利点タイル」、一部の「ボーナスタイル」、「個人ボード」の「交易所コマ」が空いて公開された勝利点と、「個人ボード」の船倉に置かれている「クローブ(茶)」「茶(緑)」「チリ(赤)」の個数を合計して一番多くの勝利点を得たプレイヤーの勝利となります。
※注意:「生姜(黄色)」は勝利点になりません。
ゲームのルール
手番は"移動フェイズ"と"アクションフェイズ"の2つのフェイズで構成されます。
必ず"移動フェイズ"を先に行います。
移動フェイズの説明
移動フェイズでは「船コマ」を隣接するタイルに移動できます。移動はしなくてもかまいません。
移動した先のタイルの上に任意のスパイスを1つ置くことで、更に移動することができます。スパイスさえ置ければ、1度の移動フェイズ中に何回でも移動できます。
自分が移動を終了したタイルに、スパイスが置かれていたらそのスパイスを貰えます。通過しただけでは貰えません。
移動を終わらせるタイルの上に他プレイヤーの「船コマ」があった場合、そのプレイヤーに任意のスパイスを1つ渡さなければなりません。スパイスが無い場合、そのタイルまで移動して終わらせることはできません。複数「船コマ」があったら全員に1つずつスパイスを渡さなければなりません。
アクションフェイズの説明
移動フェイズが終わったら3つのアクションから1つを選んで実行できます。
- 収穫アクション
- 港アクション
- 交易アクション
収穫アクション
「生姜(黄色)」を2つ受け取れます。
どのタイルの上にいても行えます。
港アクション
「港タイル」の上にいた場合、そこに乗っている「勝利点タイル」のコストを支払うことで購入できます。購入した「勝利点タイル」は裏向きで手元に置いておきます。
空いたスペースに「勝利点タイル」の山の一番上から表向きに補充します。
補充した「勝利点タイル」に"×"がかかれていた場合、その港は閉鎖されたとみなされ「勝利点タイル」を購入することができません。
その後、他の港で「勝利点タイル」が購入された場合、"×"の「勝利点タイル」はそこに移り、元々"×"があったタイルの上に新しい「勝利点タイル」を補充します。
交易アクション
「市場タイル」の上にいた場合行えます。
「交易所コマ」を配置することで交易所を作り、交易が行えるようになります。
交易所を建てる
今居る「市場タイル」に描かれたスパイスのマークを確認し、個人ボードのそれと同じマークの行にある「交易所コマ」を左から取り配置します。これで交易が行えるようになります。
既に他プレイヤーの交易所があった場合、交易所の数だけ任意のスパイスを皿に戻さなければなりません。
交易をする
交易所が建っているなら「市場タイル」に描かれたレートでスパイスを交換する事ができます。一度で何回でも交換できます。
例:チリ(赤)2つを生姜(黄色)5個と交換できる交易所で、チリ4つを生姜10個とと交換した。
ボーナスタイルの獲得
交易アクションで個人ボードが縦1列空いた場合、任意の「ボーナスタイル」を獲得できます。
勝利点ボーナス
書かれている値の勝利点が貰えます。
移動ボーナス
コスト無しでもう1マス進められます。
交易ボーナス
交易所を建てたとき、持っているスパイスを1つをグレードアップできます。
収穫ボーナス
「収穫アクション」を行った際に追加で「チリ(赤)」を貰えます。
船倉ボーナス
船倉が増え、スパイスが3つ多く置けるようになります。
レビュー・感想
評価:A
相変わらずシンプルでインストが簡単な上に奥深いゲームシステムでとても面白いゲームでした。
『スパイスロード』では、場に出ているカードしか行動の選択肢がありませんでしたが、今回は並んでいる市場タイル全てが選択肢となったため、行動の自由度がかなり上がりました。
それに伴いバランスも良くなったと思います。より戦略を重視したプレイになりました。
その反面、『スパイスロード』のような一手番でのコンボによる爆発力は無くなったため、地味になったとも言えます。
個人的には『スパイスロード』の方が個性的に思えましたが、確かに完成度では『イースタンワンダーズ』の方が高いように思えます。
うんちしたのだぁれ? 感想
ゲーム概要
反射神経と記憶力が求められるパーティーゲームです。
ただテーマが「うんち」ゆえに、一気にアホっぽく(^_^;)
テーマ
部屋の真ん中に誰がやったかわからないうんちがひとつ。誰がやったのか、飼っている6種類のペットが容疑者にならないように証明しましょう。
ゲームのルール
手札には「ネコ」「ウサギ」「ハムスター」「オウム(鳥)」「カメ」「さかな」の6種類のペットが描かれています。
スタートプレイヤーは手札から1枚を選んで場に出します。
例えば「ネコ」のカードを場に出した場合、「僕の「ネコ」は犯人じゃないから、きっと「カメ」じゃないかな?」と、自分が出したカードの容疑を晴らしつつ、ペットをひとつ指定します。
他のプレイヤーは指定されたカードを手札から探して素早く場に出します。一番最初に出せたプレイヤーのカードだけが場に残り、それ以外のカードは各プレイヤーの手札に戻ります。
それを繰り返して「誰も手札に無いペットを指定しまった」「自分以外の手札が無くなった」どちらかの条件を満たした場合、ペナルティとして"ウンチップ"をひとつ受けとります。
これを繰り返し、一番多くのウンチップをもらってしまったプレイヤーの敗北となります。
まとめ
評価:B
いやー、おっさんだけで遊んだら、反射神経やら記憶力が低下していて、ひどいプレイになってしまった。(笑)
でもそれを含めて楽しいゲームでした。
システムとしてはシンプルで特筆すべき点はないのに、テーマひとつでここまで盛り上げるのはすごいですね!
そんなに何回も続けて遊ぶゲームではないですが、ゲームの間のリフレッシュなどに刺さるゲームです。
『そっとおやすみ』や『ナンジャモンジャ』のようなポジションのゲームで、子供でも楽しめる良いゲームです。
ガンシュンクレバー
『BrettspielWelt』でWeb版の『ガンシュンクレバー』が開始されたので、最近はずっとこれで遊んでます。
GanzSchönClever - Schmidt Spiele
ようやく200点台後半が安定して出せるようになってきたので、気が付いたポイントを書いていきたいと思います。
全部埋めたときの得点効率が良いのは何色?
青:11マス=56点/1マス約5点
黄:32マス=60点/1マス約1.9点
緑:11マス=66点/1マス6点
橙と紫は出目の値に依存するので6面ダイスの期待値3.5×11マスとして合計38.5点。全部6で埋めても66点。
こうやって見ると『緑』が効率よく思えますね。
※上記は得点だけに注目した見方なので、本来はボーナス込みで検討が必要。
また黄色の効率の悪さが目立ちますが、一番右の列をそろえれば3マスで20点(1マス約7点)なので部分的に埋めればとても効率が良いです。
黄色のおススメの埋め方は『工型』と呼ばれる”工”の字のように埋める方法です。真ん中2列で30点を獲得しつつ、上下の行のボーナスで『+1』『青X』『赤い狐』と重要なボーナスが貰ます。
結局は『赤い狐』ボーナスのためにどの色も手が抜けず、どこかの色を狙って全てを埋めるのも難しいですが『青』は埋まる事が多いですね!
最初のダイスは『緑』『黄』『青』がおススメ!
まずは基本的なところから。
最初のダイスはあまり数字の高い出目のダイスを選ぶことが出来ないので、出目の数値が得点に直結しない『緑』『黄』『青』を選ぶのがおススメです。
逆に3つ目で高い出目の『橙』もしくは『紫』の6であれば迷わず選択すると良いです。
序盤は『+1』ボーナスを狙おう
ボーナスの中でも一番柔軟な使い方が出来る『+1』ボーナスを優先的に狙っていきましょう。
ただし『紫』の12マス目の『+1』ボーナスは埋めるのが大変なので無理して狙わなくてもよいです。それ以外が獲得出来たのなら次に重要な『赤い狐』ボーナスを狙いに行くのをおススメします。
『+1』ボーナスの使い方
『紫』の6は最重要です。『紫』のラインは得点はそこまで伸びませんがボーナスが多く、また出目が得点に直結することや、左のマスよりも大きな数字を置かねばならない特性から『紫』の6を置けるメリットは、他よりも重要になります。
それ以外では『青』の2、または12と、『緑』の5以上も出にくいマスなので下手にダイスが出るのを待つより『+1』ボーナスで埋めていきましょう。
また『+1』を使うタイミングですが、最後まで残さずに必要に応じてドンドン使っていきましょう。
最後に
まだまだ研究途中なので他にも効率の良いやり方があるかと思いますが、参考になれば幸いです!
ではよいダイスライフを!
Fallout(ボードゲーム) 感想
人気ビデオゲームの『Fallout』のボードゲーム版が発売前から話題で面白そうだったので買って遊んでみました。
うん、厳ついパーケージ。惚れ惚れする。
恥ずかしながらビデオゲームの方は遊んだことがないため「Fallout 世界観」で検索し予習してみました。
ふむふむ、米中核戦争から200年ほどたった世界で文明は崩壊、valtというシェルターで人類が生き残っているも、 シェルターの外では放射能に汚染されたミュータントやゾンビなようなものが闊歩している。そんな中でも一部の人間が派閥を組んで争っている。
ゲーム内の文化は、1950年代位のクラシカルなアメリカをベースにロボットなどオーバーテクノロジーも点在している、と。
うーむ、『マッドマックス』のような退廃したパンクさとゾンビとSFに懐かしさをプラスしたような魅力溢れる世界観!
これは人気が出るわけだ、納得。
ゲームシステムの概要
ゲームはラウンド制でスタートプレイヤーから順番にターンをこなしていきます。
プレイヤーはターン中に、移動や探索、戦闘にイベントの解決、休息を行えます。
マップを探索し、敵との戦闘でレベルアップしたり、イベントを解決してアイテムやお金を獲てアイテムを売買したりと、かなり"ゲームっぽい"感じで楽しいです!
またゲームの勝敗は、勝利点として名誉点を規定数に最初に到達したものが勝者となります。(規定数はプレイヤー人数に依る)
名誉点を得るためには、イベントで貰える指針カードが一番身近な方法です。指針カードを持っているだけで名誉点が発生し、更に指針カードに書かれたことを達成することで追加の名誉点を得られます。
ゲームの感想
評価:B+
デジタルゲーム版を遊んでいなくても楽しく遊べました。世界観を楽しむ部分も大きかったので、デジタル版の経験者ならもっと楽しく遊べたのだと思います。
ただ、このゲームは"イベントを解決するRPG的な楽しさ"が軸にありながら、勝利条件と組み合っていないように思えました。勝利に向かって最短で進めると物語を楽しめず味気ないプレイになりそうな気もします。
あんまり個人の勝利にこだわらず、みんなで楽しむように遊ぶのがオススメです。
ブゥドゥープリンス 感想
先に上がるほど安全だけど得点は少なく、後になるほど得点は多くなるが、最後に残ってしまうと微々たる得点しか得られないチキンレース要素の強いゲームです。
プレイ人数:2~5名
プレイ時間:20分
ゲームの概要
使うのは、数字が書かれた5色のブゥドゥーカード(右)と、色だけが描かれた切り札カード(左)だけです。
プレイ人数に応じたブゥドゥーカードを配り各プレイヤーは手札とします。
切り札カードはシャッフルし、1枚めくって場に公開します。
これで準備は終了です。
スタートプレイヤーから時計周りで手札を1枚出していき、出された色と数字で勝敗を決めていきます。
スタートプレイヤーは何色のカードでも出せますが、次のプレイヤーからは「スタートプレイヤーの出したカードの色」、もしくは「切り札カードと同じ色」のカードが手札にあれば、出さなければなりません。(手元にどちらも無ければ任意の色のカードを出します)
全プレイヤーが出したカードを見比べます。まずは色を見比べたあとで数字で比べます。
切り札カードと同じ色のカードを出したプレイヤーがいたら、それ以外の色のカードを出したプレイヤーは敗けになります。
残ったプレイヤーが複数いたら次に数字を比べます。0(ゼロ)が最強でそれ以外は数字が高いほど強くなります。
買ったプレイヤーは、その勝負で使われたブゥドゥーカードをまとめ、自分の前に裏向きで山にして置きます。(もし5か7であがった場合は2つに分けて置きます)
それを繰り返し、その山が3つたまったプレイヤーからあがっていきます。あがったときの全プレイヤーの前にある山の合計数がそのプレイヤーの勝利点となります。
プレイヤーがあがるほど山の数が増えていき高得点になっていくのですが、最後の1人になってしまったプレイヤーは自分の山の数のみしか勝利点がもらえなくなってしまいます。
これを5ラウンド繰り返し一番多く勝利点を持っていたプレイヤーの勝利です。
まとめ
評価:A
これはよくあるシンプルゲームかと思いきや何気に奥深いゲームですね。
さすがのクニツィア作品!
リスクとリターンが釣り合っていて、高得点を狙うかそこそこで安全に行くか、状況を読みながらカードを選ぶのがとても面白いです。
カードゲームは『インフェルノ』のような緊張感のあるゲームが好きなんですが、その対局にあるような地味に悩ましいゲームでこれはこれでとても良いですね。
おすすめ!
カルバ 感想
カルバ島を訪れた4人の探険隊を遺跡に導いて、より素晴らしい財宝を手にしましょう!
プレイ人数:2~4名
プレイ時間:30分
ゲームの概要
プレイヤーは各自に配られたカルバ島のマップボードに、道が描かれたマップタイルを配置して探検家と遺跡を道で繋ぎます。タイルは配置せず捨てることで探検家を進めることができます。
探検家はクリスタルや黄金が落ちているタイルで止まったらボーナスを得ます。
全てのタイルを置ききった、もしくは誰かが全ての探検家を遺跡に導いたらゲームは終了します。得点を計算して一番得点の高かったプレイヤーの勝利となります。
ゲームの感想
2016年のドイツゲーム賞の最終選考に残った作品。かなりシンプルでプレイ感もライトです。
HABAらしい子供が楽しめる作品になっていると思います。
マップタイルは全プレイヤーが同じタイルを同じ順番で使うのに、プレイヤー次第で置き方が違ってくるのがとても興味深いゲームですね。
まとめ
評価:B-
探検がテーマなのは男子心をくすぐって良いですね。
ルールも簡単でインストも短時間で済むため、パッと手軽に遊ぶには良いゲームだと思います。
ただ手番で行える選択肢が少ないので、工夫の幅が狭く、最善手を目指すと行動が被りがちになってしまうのが難点なところかと。
それとトークンが豪華なぶん、定価に対してシステムのシンプルさにコスパが悪く感じました。価格で悩むならカードゲーム版の方も検討してみると良いと思います。
他にも探検テーマなら『コスタリカ』は安価で入手しやすくオススメです。