大人数(10人以上)で遊べるゲーム
主催しているボードゲーム会も人数が増えて今回は16人になりました。
しかし人数が増えたことで1つ問題が出ました。
「最初は全員で同じゲームで遊ぶ」というゲーム会のポリシーをどうしようかと…。
最初に皆で同じゲームで盛り上がれると、一体感が出て、その後の雰囲気が良くなるうえに、打ち上げまで共通の話題が持てるので、とても良い効果があります。
今までは『ニムト』や『エセ芸術家NYに行く』で遊んでいたのですが、流石に『ニムト』はバランスが悪くなるし、『エセ芸術家~』は時間がかかりすぎてリズムが悪くなる。
「さてどうしようか…。」と考えて思い付いたのが『テレストレーション』のカスタムです。
『テレストレーション』は、お題に対して絵と文字を交互に繰り返す伝言ゲームです。
ただしこのゲームも人数が限られているのでコンポーネントは自分で用意しなければなりません。
既製品を別のコンポーネントで置き換えるのは善くない事だと認識していますが、『テレストレーション』自体、もとは″ペンと紙だけで遊べるゲーム″だったのでそれであれば行けるかと判断しました。
用意するもの
- 白紙の紙
- クリップ
- ペン
- ストップウォッチ
- お題
白紙の紙は、100円ショップで少し厚めの紙のらくがき帳をカッターで10cm×10cmで切って用意しました。
絵と文字はセットなので行うターン数×2の倍数で用意します。
クリップとペンも100円ショップで購入。
(クリップ20個入り、ボールペン8本入り×2セット)
ストップウォッチはスマホの時計機能で充分。
お題はいくつか考慮が必要です。
- 誰もが知っていること
- 簡単に思いつけること
- 誰もが同じものを書かないもの
誰もが知っているものは基本ですね。
例えば一部の人しか知らないアニメのキャラクターとかはNGです。
簡単に思いつけることは、書きやすさに繋がります。
誰もが同じものを書かないものは、例えば『ドラえもん』や『スライム』などなNGです。
これらは既に記号化されており誰が書いても同じ様なものにしかならず不向きです。
これはキャラクターは全般ダメというわけではなく、シルエットが独特なものはダメということです。『孫悟空』であればシルエットは人型なのでOKです。
ゲームの手順
まずは1人1枚紙を配って名前を書いてもらいます。
そうしたら白紙の束を配り、名前を書いた紙を紙束の下に入れてもらいます。
そしてお題の紙を他の人に見られないように配ります。
お題をこっそり見てもらったら、紙束の一番下に入れてもらいます。
そうしたらストップウォッチで1分を設定したら、お題を絵で書いてもらいましょう。
途中で「○○秒経過!」や「文字は書かないこと」を伝えると良いです。
1分経過したら、全員にペンを置いてもらい紙束を裏向きにして左隣に渡してもらいましょう。
またこっそりと絵を見てもらったら、絵の書かれた紙を紙束の下に入れてもらい、今度は何の絵だったのかを30秒で書いてもらいます。
そうしたら次はまた左隣に回してもらうのですが、今回は2回回してもらいます。
先ほどと同様に文字を確認してもらったら、今度は3回左隣に回してもらいます。
このように1回→2回→3回→1回→2回→3回と回すことで毎回同じ人のを受け取らないようになります。
今回は″絵→文字″を3セット行いました。
終了したら、名前を書いた紙が一番上にくるはずなので、そのまま左回りで本人に戻るように回します。
自分の紙束が帰ってきたら、周りの人と自分のお題がどうなったのか、確認して楽しんでもらいましょう。
全然伝わっていなくても、ちゃんと伝わっていても、皆で見せあってワイワイ盛り上がっていました!!
これは大成功!
皆で盛り上がりすぎて、次のゲームが始められないぐらいでした!w
お題例
- 神さま
- 仙人
- 天狗
- 新幹線
- ドラゴン
- 侍
- 忍者
- カバ
- リス
- 人魚
- アイドル
参考画像
名前の紙。
お題の紙。
絵の「カバ」。
これを見た人は「迷子犬」と解釈。
「迷子犬」を読んだ人が書いた絵。
眉毛が困った感が出ていて良いですね!
これを見た人は「首輪の先が地面に置いてある犬」と細かく描写し最初の「カバ」から大きく離れました!
K2 感想
ゲームの仕様
人数:1~5人
時間:60分
ゲームの概要
その名の通り世界で2番目に高い山″K2″に登る登山ゲームです。
実際の登山家がゲームデザインに参加しているとの事で、テーマの再現度が高く、かつシビアなゲームになっています。
システムやコンポーネントはシンプルなのに、驚くほど奥深いゲームで、とても洗練されていると感じました。
とてもおすすめできるゲームです。
ゲーム概要
プレイヤーは二人の登山家(コマ)を動かして登頂を目指します。
6枚の手札には山道を登り降りするカードと、体力を回復するカードの2種類があり、そこから3枚を選んで、このターンの行動とします。
カードにはそれぞれ数字が書かれており、その数字の値だけ登ったり体力を回復したりすることができます。
体力は各プレイヤーごとにボードで管理をします。
7000mを越えた辺りから難易度が上がり、そこにいるだけで体力が奪われるようになります。また天気を表すボードがあり、悪天候だと更に体力が奪われます。
体力がゼロになったら死亡してしまうので、この先の天候を見ながら登るのか、休んで体力を回復するのか、はたまた下山するのかを考えて手札からカードを選びます。
全員がカードを伏せ終わったら、カードをオープンしてカードに書かれた数値を確認します。出した合計数が一番高かったプレイヤーはペナルティをとして、3つあるペナルティチップから1つ選んで書いてある数値を行動の値から引いてから行動します。
ただし一番高かった数字を出したプレイヤーが複数人いた場合は、ペナルティを受けずに済むので、積極的にバッティングを狙うことになります。
その後はスタートプレイヤーからプレイしたカードの処理を行い登頂を目指します。
全員がアクションを行ったらスタートプレイヤーマーカーを時計回りに渡し、次のラウンドに移ります。
ゲームは全18ラウンドを行い、最後に得点計算を行います。
得点は生存している登山家コマが到達した最高到達点に応じて得られます。
最も多くの得点を得たプレイヤーの勝利となります。
まとめ
評価:A-
これは地味ながら傑作です。
こんなにシンプルなのに、複雑な戦略がもとめられる、なんて奥深いゲームなのかと驚かされました。同時にそれをなし得ているバランスもとても良いです。
AではなくA-になった点を強いて言うならソロゲーム感が強いということでしょうか。あまり周りとのコミュニケーションが無いので、盛り上がり感は薄いですね。
また山頂に登った瞬間がピークではないので、終わりが若干寂しい感じもあります。
とはいえ良くできていているので遊ぶ機会があれば是非遊んでみてください。
ダイソー製『バランスアイスキューブ』感想
Twitterで少し話題になっていた『バランスアイスキューブ』が売っていたので早速買って遊んでみました。
ゲーム概要
青と白のブロックをハンマーで叩いてペンギンが落ちてしまったら敗けになるので、叩くブロックを見極めます。
ルーレットを回して止まったマスを処理します。マスには『青1つ』『白1つ』『青白2つ』『休み』が書かれています。
『青白2つ』はゲームバランスを考えて「青or白のいずれかを2つ」だと解釈しています。
また標準で付いてくるペンギンのコマは、市販のガチャガチャに入っているフィギュアに交換すると難易度が変わったりしてまた遊び方に幅が広がります。
まとめ
評価:A
ただ叩いてブロックを落とすだけのシンプルなゲーム。純粋に叩くのが面白い。
奥深さや戦略は無いですが、子供やお年寄りでも遊べる汎用性がとても高いです。
また価格が500円なのは、ダイソーならではの強みですね。生産力や採算、非ゲーマー向けと市場が違うからできる値段だからなんでしょうね。
本来ならAをつけるような『名作』ではないですが、価格や手に入りやすさが良すぎるため特別にAにします。
アンダーカバー2 (Heimlich & Co) 感想
1986年のドイツ年間ゲーム大賞の作品です。
1986年ということは30年以上前の作品ですね。
コマの大きさやシンプルなルールに時代を感じましたが、″面白さ″は不変だということを改めて思わされました。
概要
正体隠匿系すごろくゲーム。
珍しいジャンルの組み合わせですが、最近では『命の砂時計』がありますね。
まずはカードが配られるので他のプレイヤーに見られないように、こっそりとカードを確認して自分が担当する色を確認します。
カードを伏せたらスタートプレイヤーからダイスを振ってコマを動かします。
動かすコマは自分以外のコマも自由に動かせます。またダイスの出目の値だけ、どのコマでもマスを進めることができます。
例:ダイスの出目が6だった場合、青を3マス、赤を2マス、黄色を1マスと動かすことができる。
またダイスの出目には″1~3″と書かれた出目があり、1~3までの任意の数だけコマを動かせます。
ボードのマスには-3から10点までの得点が書かれており、いずれかのコマが金庫のトークンが置かれたマスに止まったタイミングで、全コマが今いるマスの得点を得ます。
得点が41点以上になったコマと同じ色のプレイヤーの勝利となります。
まとめ
評価:B
自分の正体がバレないように、適当にごまかしながら自分のコマが高得点を得られるように動かすのですが、そこはかとない緊張感がとても良いプレイ感を出しています。
また自分のコマが叩かれないように全体的にまんべんなく動かさなければならないのも良いジレンマです。
他のプレイヤーのターン中も、会話で場の流れを誘導したりブラフゲームの要素もあってゲーム中は膠着することなく楽しめます。
個人的嗜好で、もっと複雑で重めなゲームが好きなので評価は厳しめにBと低めですが、一般的に良いゲームだと思います。
初心者や子供などライトユーザーに向いてますが、ヘビーゲーマーでもスタートアップや重ゲーの合間などメインではないけれど汎用性の高いゲームとして重宝しそうです。
ボードゲーム体験会in秋葉原イエサブ
ちょっと時間があったので昼飯を食べるついでにゲームの体験会にいってきました。
今回は特に大きなイベントの前後でもなく、新作もなかったためか、人がまばらで一緒にプレイする人数が集まらないから試遊ができない感じで少し寂しかったです。
今回遊んだゲーム
- ねこのきょうだいのひっこしやさん
- 変幻怪盗J ~ファントムダイヤの秘密~
- ケモノポリス
ねこのきょうだいのひっこしやさん
指を1つだけ使って駒を柱と柱の隙間から取り出すゲーム。
駒が柱にぶつかったり指が離れてしまうと駒を出せずにターン終了になってしまう。
特に戦略や運はなく、ただ器用さが求められる。
とはいえ大人には簡単すぎるかな。
パッケージやコンポーネントのアートワークを見る限り子供むけのようだし、未就学児ぐらいにはちょうど良い難しさなのかも。
変幻怪盗J ~ファントムダイヤの秘密~
10分程度であそべるお手軽な正体隠匿ゲーム。
最初に配られる手札にて、怪盗が一人、残りが警察の役が割り振られ、怪盗・警察それぞれが異なる勝利となる札を手に入れられたら勝利となる。
勝利するためには、誰が怪盗なのか正体を推理するだけではなく、自分の手番のタイミングに自分が勝利できる状況を作らねばならないのだけど、ここの運要素が高い。
3人プレイで2回ほど遊ばせてもらったが、3人だったからか他のプレイヤーの正体は直ぐにわかってしまい、あとは自分が勝利札を手にできる状況で自分の手番が回ってくるだけのゲームになってしまった。場のコントロールがもう少しできると戦略がでてきそうな気もする。
このゲームはおそらく4人以上で遊んだほうが面白いと思うので、機会があれば4,5人でやってから改めて評価をしたいかな。
ケモノポリス
これは面白かったです。
プレイ感は『バトルライン』『ペンギンパーティー』を足した感じ。
街の支配を狙って犬軍勢と猫軍勢に分かれて手札から猫カード、犬カードを配置。
横一列でポイントの多かった軍勢が勝利して勝利点を得る。
各横列ごとで勝利点が違うため、勝利点の高いところで自分の軍勢を有利に配置し、勝利点がマイナスの所には相手の軍勢を配置していかなければいけない。また手札には自分の軍勢だけではなく、敵の軍勢のカードや第3勢力である羊のカードもあるため、全部の手札を最適に配置するには、なかなか奥深い戦略が必要となる。
一回しかプレイしていないので理解が浅いと思いますが、充分に面白さが理解できました。
正直アートワークは好みでないのが残念だけど、パーティーゲームの次にやるのにちょうどいい難易度で利用シーンは多いゲームだと思います。
ボードゲームの評価について
このblogを始めてまだ一年も経っていませんが、その間にもいくつもの新しいゲームを買うか悩み、買っては遊ぶと繰り返しています。
その結果、ボードゲームが増え、収納の問題にぶち当たりました。これは通過儀礼というかボードゲーマーの通るべき道なんでしょう。むしろ、ようやくここまで来たか、と。(笑)
とにかく不要なものを捨て、今は何とか収納できたけれども、今後はしまうことも考えて購入しなければならんぞ、と思った次第です。だけどそれでも欲しいものはやっぱり欲しい!
しかも今までは安価でスペースの取らない国産のカードゲームを主に集めていましたが、最近はより深いものを求めるようになり、海外の作品に手を伸ばしていたので、箱が大きいものが多く更に収納の問題に…。
そこで今年の夏に行われるボードゲームのフリーマーケットに友達と一緒に出店(予定)することもあり「あまり遊ばないものは手放そう」と手持ちのゲームを厳選することになりました。
そこで自分が手元に持っておきたいボードゲームの基準は何だろうか?と改めて考えてみたところ「ゲームしたあとで、またやりたい!」と思うかどうかが基準だと気がつきました。
買ったゲームの中には「1回遊んでみてそこそこ面白かったけど、もう良いかな」と思うことや、色々新作が出て試したいなかで「またやりたい!」と思う事は、重要だと思っています。
それだけ面白いというのはもちろんのこと、ゲームの奥深さの表れであったり、オリジナリティがある証拠だと言えると思います。
もちろんこれだけが判断基準じゃないのですが、今後はどれだけ「またやりたい!」と思うかも評価基準にしていこうかと思います。
ヒット・ザ・ロード 感想
前から遊びたかった『ヒット・ザ・ロード』がようやく遊べたので感想を書きます。
概要
ゾンビが蔓延したアメリカ。シカゴからLAを目指して、ゾンビに襲われながらも旅をする8日間のロードムービー的なゲームです。
何よりテーマが良い!ゾンビ映画好きには堪らないテーマ性!コンポーネントがどこか古ぼけたような非常に味のあるデザインで世界観へのこだわりを強く感じます。
もうゾンビ好きならそれだけで買って損がないゲームだと思います。
ルール説明
『競り』『ダイス』『リソース管理』といくつかのゲームシステムが含まれていますが、中心は『競り』のゲームです。
LAに向かうルートが4つあり、それぞれ道中で起きる出来事が2枚のカードに書かれています。
カードには『ガソリン』『銃弾』『アドレナリン』と旅で役立つトークンや勝利点が手に入る出来事もありますが、大抵ゾンビに襲われたり、ろくでもない出来事ばかりが書かれています。
その4つのルートから″まだましな″ルートを選びたいのですが、選び方は競りを行って一番多くのコスト(任意のトークン)を支払ったプレイヤーから選ぶことが出来ます。
ましなルートを選びたいけど、競りでトークンを失うと、来るべきゾンビとの戦いで不利になるし…というジレンマが醍醐味です。
全員が競りをして選ぶ順番が決まったら最初のプレイヤーから選んだルートのカードに書かれた出来事を処理します。
ゾンビが出た場合はダイスを振って解決します。
ダイスには大まかに照準マーク、ゾンビマーク、アドレナリンマーク、マークなし(空白)の四種類で構成されています。
まずは狙撃フェイズ。銃弾トークンを1枚支払うごとにダイスを2個振って照準マークが出た数だけ倒すことができます。
狙撃で倒しきれなかったら自分の生存者トークンの数だけのダイスを振ります。
照準マークの出目の数だけゾンビを倒せますが、ゾンビの出目が出ると自分の生存者が減ります。ただしアドレナリンを支払うことで回避ができます。
細かくは他にも色々あるのですが、だいたいはこんな感じで進めます。
ゲームは1日=1ターンで、合計8日すなわち8ターン行います。
8ターン目まで生き残り勝利点が一番多かったプレイヤーの勝利となりますが、結構死にます。というよりかなり死にます。
なので勝利点は個人的にはおまけ程度ととらえて、生き残るだけでも充分勝利感が味わえました。
まとめ
評価:A
個人的な好みも込みでAにしました。
常にピンチな状況に置かれる程よいストレスがテーマを上手く再現しており、また美しいデザインワークも強いこだわりが感じられて、とても上質なゲームだと思います。
もちろんゲームとして『競り』『ダイス』『リソース管理』と複合的に絡むジレンマで程よく頭を使いつつ、いざとなったら運で道を切り開く事もできる完成度の高いシステムです。
一方でその場の状況や先の見通しは必要なものの、戦略性はそこまで高くないため所謂″重いボードゲーム″を期待している人には物足りないかもしれません。